契約条件 | |
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年齢 | 48歳 |
性別 | 男性 |
メーカー | いすゞ |
車種 | ビッグホーン |
保険会社 | 東京海上日動 |
年間保険料 | 75,000円 |
年齢条件 | 全年齢補償(年齢条件無し) |
運転者条件 | 限定無し |
免許証の色 | ブルー |
使用目的 | 通勤・通学 |
ノンフリート等級 | 6等級 |
対人賠償 | 無制限 |
対物賠償 | 無制限 |
人身賠償 | なし |
搭乗者傷害 | なし |
車両保険 | 一般車両保険 |
特約 | 対物超過修理費用補償特約 |
夕立で濡れた路面でスリップ
当時わたしは初心者期間で免許取り立てでした。
建設で相生の山間に「先端科学技術研究所」という新設現場現場へ大阪から通っていました。
平日は相生で旅館へ泊り、週末のみ大阪へ帰ります。
私の車は親(同じ職場)から譲り受けた4WDのビッグホーンでタイヤはかなりすり減り溝がない状態でした。
不運にも帰宅時、山間ということもあり、天候のきまぐれで夕立に襲われ、路面的にはかなりの水の流量だったと思います。
下り坂に達し右へ曲がるところ突如ハンドル操作が効かなくなり、車体が時計回りで180度反転スリップしました。
途端に「ドーン!」と四駆の尻が何かに衝突し、私はそれが「右手の絶壁」であることを祈りました。
すぐさま車を飛び下り、草履が脱げて裸足になっているのも気にすることもなく、私は飛散したフロントガラスの上を駆けながらあたりを見渡しました。
ガラスは私の車体は割れておらず、すぐにぶつかったのが崖ではなく対向車であったことが判明しました。
難航する救助作業
相手はマツダのルーチェ(クーペ)で、いすゞのビッグホーン(4WDの中では強固に大型)後部が衝突したため、
ルーチェはフロントガラスより前方の車体が右半分無くなるほどへしゃげていました。
車体は爆発しそうなほどガスを垂直に吹き上げ、私は爆発したら一巻の終わりなので人命救助に徹しました。
はだしでガラスの上を駆け、私は自分の車両から現場で使うハンマーを取り出してルーチェのサイドガラスを叩き割ろうとしましたが、ハンマーの柄がひびが入っていたらしく、折れてしまい役立たずに終わりました。
山間の1本道だったので帰宅時間帯であり、渋滞ができていて、現場に気が付いた人がゴルフアイアンでガラス割りを行ってくれ、一緒に被害者を車内から引っ張り出そうとしましたが車体に挟まり抜け出せません。
他の人が携帯電話で呼んだ救急隊が到着し、一緒に手伝い、やっと救出できました。
意識はないが命は別状なく、両足が複雑骨折で下半身はつぶれ重症だったので深夜を回っても手術は続きました。
ズタボロな作業着姿から経済力の不安を与えてしまった
警察官があとで署へ来るようにと私へ告げました。
車両を細い道から渋滞緩和の意味もあり、私はその場を退散し、すぐさま警察署へ向かいました。
天候・スピード・下り坂状況などの調書取りだけで数十分で終わりました。
警官が被害者の搬送先病院を教えてくださったのですぐさま警察署をあとにし、駆け込みました。
被害者の親族が生命の危機をさまようご主人様を危惧する中、私は深く一礼をし、謝罪いたしました。
現場職で汚れまくった作業着はサラリーマンの製造職で言う作業着とは見た目も違い、ズタボロでまるで乞食のような風貌でした。
親族は私を見るなり、開口一発が「保険は入っていますか?」でした。
それは私のズタボロ作業着すがたをみて、経済的にも困窮し、車両保険などどうせ入っていないだろうな!と不安がっている口ぶりでした。
私は譲り受けた車両を保険に入っているのは聞いていましたので、「対人補償の無制限補償は契約しています!」と返答し、親族に安心してもらいました。
旅館へ戻ると、すぐさま車両を譲り受けた社長(義父)へ連絡し、保険会社を聞き出し、深夜ですが24時間対応の連絡をしました。
車両保険には入っていなかった
次の日の作業を終えて旅館へもどると、すぐさま保険会社の担当者が旅館まで訪れており、事故した車両を見て帰るだけでした。
ものの数分のみで、車両保険は入っていないので、修理は全額自己負担です。
事故した私の車は見る必要も無かったのでしょう。
保険担当者はすぐさま相手の入院先へ親族へお話しに行くと言い立ち去りました。
旅館へ社長が駆けつけ途上、メロンを持って入院先病院の親族へ謝罪の挨拶をしてくれたそうです。
被害者が一命を取り留めた事が救い
車両保険がなかったので、経済力もなく、車両は破損したまま使う羽目となり、不格好な車両を以後使い続けることになった、自業自得なメンタル面での自己への負担はありました。
事故から1年後、手紙だったか電話だったか忘れましたが、私は被害者へ「すみませんでした。最近はいかがでしょうか?」とだけ連絡を取りました。
相生と大阪とで距離があるということもありますが、頻繁とは言わず、1回も被害者親族からは連絡を受けたことはありません。
本当にこれだけでいいのか!?とおもうほど保険任せで拍子抜けでした。
ただただ、被害者親族は、当時の私のカッコウを見て「保険に入っているか?」だけが心配だった。
御主人さんは一命を取り留めた。
これだけで十分納得され、仕方がない事故であったと気持ちも被害についても納めてくださったようです。