Contents
- 1 自転車の事故にも備えよう!自転車傷害特約のメリット
- 2 携行品損害担保特約とはどんな特約か?特徴と補償範囲を解説
- 3 子供が車を運転するようになったら「子供特約」
- 4 車にペットを乗せていても安心!「ペット補償特約」
- 5 日常生活におけるトラブルは「個人賠償責任特約」で
- 6 「地震・噴火・津波車両全損時一時金特約」は大規模な自然災害にも対応
- 7 時価額を超えて全額補償!「対物全損時修理差額費用特約」
- 8 事故に付随する諸費用を負担する「事故付随費用特約」
- 9 自動車保険会社が示談交渉に介入できない場合でも頼もしい「弁護士費用特約」
- 10 他人の車を運転して事故に遭ったら「他車運転特約」
- 11 車を修理中のレンタカー費用は「代車費用特約」で
- 12 原付も所有していたら「ファミリーバイク特約」
- 13 全損時の諸費用を補償「車両全損時費用特約」
- 14 車載品が破損してしまったら「車載身の回り品補償特約」
- 15 新車のうちに事故に遭っても「車両新価保険特約」で安心!
- 16 【特約一覧】様々な特約で補償を更に充実させる
自転車の事故にも備えよう!自転車傷害特約のメリット
最近はスマホを見ながら自転車を運転中に歩行者をはねて、死亡させたり重大なケガを負わせたりする事件の話をよく聞きます。自転車事故は自動車事故に比べて重大事故が起こる確率は低いですが、それでも気を付けなくてはなりません。
自転車傷害特約とは
自転車は自動車よりもスピードが出ないので、事故が起きても大事に至らないという考えもあります。しかし、過去に日本で自転車による事故について、加害者に9,500万円の損害賠償金の支払いを命じる判決が出たことがあります。自転車により死亡事故も、自動車ほどではないですが頻繁に起こります。自転車には保険を掛けなくても大丈夫だという考えは、決して安全なものではありあせん。
現在加入している自動車保険に特約を付けることで、自転車に保険を掛けることができます。そして、その保険のことを自転車傷害特約といいます。自動車保険に自転車傷害特約を付けると、記名被保険者、配偶者、同居の親族、別居の未婚の子供が、自転車事故に巻き込まれて又は自転車を運転中に転倒したりして、入院が必要になるケガをしたり死亡したり後遺障害が残った場合に保険金が出ます。
自転車損害賠償特約は、自分又は自分の家族が自転車による事故によって死亡・怪我・障害が残った場合に保険金が出る特約です。自分が自転車で相手を跳ねてしまい相手が負傷したり死亡した場合には、この特約からは保険金が出ません。自転車で相手を負傷させたり死亡させたりする場合に保険金をもらうためには、別に個人賠償責任特約を付ける必要があります。
参考までに、セゾン自動車の「おとなの自動車保険」の自転車障害特約から出る保険金について、その概要を記載しておきます。
保険金の名称 | 補償内容 |
---|---|
死亡保険金 | 1名につき500万円 |
後遺障害保険金 | 1名につき後遺障害の程度に応じ、20万円~500万円 |
入院一時金 | 入院5日以上で10万円 |
入院保険金 | 入院1日につき5,000円(最大180日) |
自転車傷害特約は個人賠償責任特約とセット加入が安心
自転車傷害特約は、記名被保険者やその家族が自転車を運転中に転倒したり、相手側が運転する自転車にはねられて負傷したり、死亡した場合に補償を受けることができる保険です。自分が自転車を運転していて、相手側を跳ねてしまい、相手側が負傷したり死亡した場合においては、この特約からの保険金の支払いはありません。
記名被保険者、その配偶者、その同居の親族、別居の未婚の子が、自転車で相手にケガなどを負わせてしまった場合、その賠償金の支払いのための保険金の受け取りを希望する場合には自動車保険に個人賠償責任特約を付けます。簡単に言えば、自転車による自分のケガは「自転車傷害特約」で、相手のケガは「個人賠償責任特約」で補償されます。
セゾン自動車の「おとなの自動車保険」の場合、自転車傷害特約を付けた場合に自動車保険料は2,100円高くなります。一方で「個人賠償責任特約」を付けた場合には1,620円保険料が上がります。2つの特約をセットで付帯させても保険料は3,720円上がるだけなので、自分や家族が良く自転車を利用する場合にはこの2つの特約をセットで加入するのもよいでしょう。
人身傷害補償特約で自転車による事故が補償される場合もある
自動車保険には人身傷害補償特約を付けることが一般的となっています。人身障害特約とは契約中の自動車に搭乗中の方が、事故で死亡または身体に後遺障害や障害を被った場合、保険金をお支払いする特約のことです。人身障害補償特約が付いていると、自転車の運転中の事故で記名被保険者やその家族が負傷や死亡した場合に保険金が出る場合があります。
たとえば、アクサダイレクトの場合人身障害補償特約の補償範囲は以下のようになります。
事故 | 記名被保険者・ご家族 | 記名被保険者・ご家族以外 |
---|---|---|
自動車に搭乗中の事故 | ||
他の自動車に搭乗中の事故 | ||
歩行中の自動車事故 | ||
自転車運転中の自動車事故 |
アクサダイレクトの場合、事故の相手側が自動車の場合のみ自転車運転中の死亡やケガが補償されます。相手側も自転車の場合や、自分で転倒した場合の死亡やケガは補償されません。上記は人身傷害補償特約の標準的なプランですが、保険料を安くするために、被保険者自動車搭乗中のみ補償というオプションを付けることができますが、このオプションを選択すると自転車に関する事故は補償されません。
自転車に乗る機会が少ない方であれば、人身傷害補償特約を普通に付帯させておけば、自転車による事故も十分に対応できる場合もあります。なお、人身傷害補償特約の内容は保険会社によって異なりますから、正確な補償内容については現在加入している自動車保険の契約書をよく見てみる必要があります。
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携行品損害担保特約とはどんな特約か?特徴と補償範囲を解説
高価なサーフボードをキャリアに付けて全国各地に自動車で出かける方は、加入している自動車保険に携行品損害担保特約を付けた方が良い場合があります。この特約を付けておくと、交通事故でサーフボードが壊れた場合、その修理代又は買替費用の補償金を保険から受け取ることができます。
携行品損害担保特約とはどんな特約か
携行品損害担保特約とは、偶然の事故によって記名被保険者又はその家族(配偶者、記名被保険者又は配偶者の同居の親族、若しくは別居の未婚の子)が交通事故によって携行している自己所有の日常生活に関する動産に損害が生じた場合に、一定の保険金を支払うというものです。ちなみに、アクサダイレクトの場合、保険金の金額は最高で30万円(免責金額3,000円)となっています。
一眼レフカメラをもって自動車で移動中に交通事故に巻き込まれてしまい、その一眼レフカメラを壊してしまった場合、この特約を自動車保険に付帯させていれば、自動車保険からその一眼レフカメラの買い替え又は修理代金の補償金を受け取ることができます。
キャリアにサーフボードを固定して自動車で移動中、交通事故に巻き込まれてキャリアが割れた場合にも、自動車保険にこの特約を付けていれば、自動車保険から保険金を受けることができます。自動車保険にこの特約を付帯させた方が良いのは、自動車にいろいろな物を乗せて運転される方です。
携行品損害担保特約の名称は保険会社によって異なります。
- アクサダイレクト:携行品損害補償特約
- ソニー損保:車内身の回り品特約
- セゾン自動車火災保険「おとなの自動車保険」:車内身の回り品特約
ほとんどの会社では、単独でこの特約を付けることはできず、車両保険などのその他の特約とのセット加入が原則となっています。
携行品損害担保特約の保険料はどのくらいか?
携行品損害担保特約の保険料は次のとおりです。
- ソニー損保:約600円/年
- セゾン自動車火災保険「おとなの自動車保険」:570円/年
この特約の保険料自体は大した金額ではありませんが、車両保険などとセット加入になりますので、たとえば、車両保険なしでの契約を希望される方がこの特約を希望する場合には、車両保険にも加入する必要がありますので実質的な料金はさらに上がります。
セット加入すべき保険(車両保険)に最初から加入することを希望される方であれば、500円~600円程度の金額であれば大した金額ではありませんので、カメラやサーフボードなどの物品を乗せて運転することが多い方であれば、この特約を付けておけば事故でそれらが壊れてしまった場合に保険金を受け取ることができますので、メリットがあると言えます。
ただし、免責金額や保険金の上限額は各自動車保険会社で異なります。保険金支払い上限額が1品につき5万円と定められている会社もあれば、全体で30万円又は50万円と定めている会社もあります。免責金額についても、3,000円の会社もあれば5,000円の会社もあります。具体的な携行品損害担保特約の料金や内容については、自分が入ろうとする自動車保険会社に問い合わせる必要があります。
携行品損害担保特約に入る場合には火災保険との重複に注意!
自動車保険に携行品損害担保特約を付けようとする場合には、火災保険の内容を確認することをおススメします。というのは、火災保険にも家財保険といって似たような保険が付帯していることが多いからです。火災保険に付帯している家財保険で、自動車事故による携帯品に受けた損害の補償を十分に受けられるとするならば、あえて自動車保険に携行品損害担保特約を付ける必要はないでしょう。
自動車保険に携行品損害担保特約には保険の対象とならない物品が多数あります。保険に入る前には保険対象外の物品をよく確認し、いざという時にこの特約から本当に保険金を受け取れるのかどうかをよく調べておく必要があります。この特約の対象とならない主な物品には以下のものがあります。
- 自転車
- 携帯電話等の携帯式通信機器
- ノート型パソコン等の携帯式電子事務機器
- コンタクトレンズ
- 有価証券、預金通帳、クレジット
- 商品、営業用什器、備品等
スマートフォンの携帯式通信機器やノート型パソコンなどが補償対象外となっているので、意外とこの特約の補償範囲は狭いものとなります。保険料が安いので仕方ないかもしれませんが、主要な動産の多くが保険対象外では保険をかける意味が少なくなります。
保険の対象とならない物品については各自動車保険会社で異なります。たとえば、アクサダイレクトの場合にはサーフボードが保険対象外となっていますが、ソニー損保の場合にはサーフボードが保険対象となっています。上記はあくまで一例ですから、正確なところは自分が入っている自動車保険会社に確認する必要があります。
携行品損害担保特約に入ったほうがよいのはどういう人か
携行品担保特約の補償対象物品は各保険会社で異なりますが、その主なものは次のとおりとなります。
- デジタルカメラ
- ビデオカメラ
- 貴金属
- ゴルフクラブ
こういったものをよく自動車に乗せて運転する方が、自動車保険に携行品損害担保特約を付けた方が良い方になります。たとえば、写真が趣味で高価なデジタルカメラを持って全国各地に出かけるという方の場合には、万が一の交通事故でカメラが壊れた場合に、この特約を付けておくと保険金が受けられます。
普段から車内に貴重品を乗せて運転することが少ないという方の場合には、この特約を付ける意味は少ないと言えます。保険料的には数百円ですから付けても大きな負担にはなりませんが、特約をほとんど使う機会がないとすれば付ける必要はないと思います。
携行品損害担保特約に入っていても保険がおりないケース
高級なカメラやゴルフ用品を常時携行して運転する方が携行品損害担保特約に加入していて、交通事故に遭いカメラやゴルフ用品を破損した場合でも、以下に該当する場合にはこの特約から保険を受けられないことがあります。
- 交通事故が記名被保険者等の故意又は重大な過失によって引き起こされた場合
- 車内の物品が盗難された場合で、その原因が記名被保険者等の置き忘れによる場合
- 記名被保険者等が物品を紛失した場合
- 電気的事故又は機械的事故に起因する場合
- 自然消耗、カビ、錆、変質、変色、ねずみ喰い、虫食いなどによる損失
新品のカメラをうっかり壊してしまい、修理代が欲しいためにわざと自動車に乗せて運転ミスをし、その結果カメラが壊れたように見せかけて保険金を請求したような場合には、この特約から保険金を受け取ることはできません。このケースでは、保険金を受け取れないどころか詐欺罪で告発される可能性もあります。
車上荒らしの被害で車内に置いていた高級カメラが盗まれた場合には、この特約から保険金を受け取ることができるのが原則です。ただし、たとえば高級カメラが車内にあるにもかかわらず自動車の鍵をかけ忘れたまま買い物をし、その間に車内に置いてあった高級カメラが盗まれたという場合には、この特約から保険金はでません。
携行品特約は火災保険にもある
サーフィンが好きでサーフボードを自動車のキャリアに付けて、全国各地のサーフィンの名所を巡るのが趣味だという方がいらっしゃるとします。この方は、使っているサーフボードが非常に高額なものなので、万が一の交通事故でサーフボードが壊れてしまった場合に備えて保険を掛けたいと思っています。
このケースでは、加入している自動車保険に携行品損害担保特約を付帯させる方法と、火災保険に加入していれば火災保険に携行品特約(持ち出し家財補償特約という保険会社もある)を付ける方法の2つが選択できます。火災保険に携行品特約を付けた場合、保険対象物品を家の外に持出し中に自動車事故を含めて偶然の事故でその物品が破損すると、特約から保険金が出ます。
火災保険の携行品特約も、保険会社によって保険内容・保険料・免責金額が異なりますが、一般的には保険金の上限が30万円~100万円、免責金額が3千円~3万円、保険対象商品及び補償対象者の範囲が、自動車の携行品損害担保特約とほぼ同一、というような内容となっています。
火災保険の携行品特約の保険料について
ある保険会社の火災保険の携行品特約の内容を表にすると以下のようになります。
保険金額 | 免責金額 | 年間保険料 |
---|---|---|
30万円 | 3万円 | 990円 |
40万円 | 3万円 | 1,610円 |
50万円 | 3万円 | 2,280円 |
60万円 | 3万円 | 2,930円 |
70万円 | 3万円 | 3,590円 |
80万円 | 3万円 | 4,250円 |
90万円 | 3万円 | 4,900円 |
100万円 | 3万円 | 5,570円 |
サーフボードの値段は安いもので数万円オーダーメードのものになると15万円~というのが相場ですから、最高級品のサーフボードに携行品特約の付帯させる場合でも、保険金額の上限が30万円のクラスのものを選べば十分でしょう。そうすれば年間の保険料は990円となります。
1年間の保険料が990円と言えば同じ補償水準の自動車保険の携行品特約よりも少し高めですが、火災保険に特約を付けた場合には、自動車外だけでなく家の外で起こった偶発事故によってサーフボードが壊れたすべてのケースが、原則として補償の対象となりますから補償範囲がより広くなります。
自動車保険と火災保険のうち割安の方に加入する
携行品特約は自動車保険だけでなく火災保険にもあります。火災保険の携行品特約の補償範囲も、自動車保険の携行品特約の補償範囲と同じで、記名被保険者又はその家族(配偶者、記名被保険者又は配偶者の同居の親族、若しくは別居の未婚の子)となっています。したがって、家族の代表者が入っている火災保険にこの特約を付帯させれば、広範囲な携行品の補償が可能となります。
携行品の保険に入りたい場合には、自動車保険に携行品特約を付ける方法と火災保険にこの特約を付ける方法と2つがありますので、基本的には保険料が安い方に加入するとよいでしょう。基本的には、自動車保険に特約を付帯させた方が安いのですが、火災保険の特約の方が補償範囲が広いのでそのことも考慮して考える必要があります。
子供が車を運転するようになったら「子供特約」
子供特約とは同居している子供が車を運転する場合に、自動車保険で指定した年齢条件とは別に、子供の年齢条件を設定することができる特約のことを指します。この場合の子供とは次の人物を指します。
- 記名被保険者の子供
- 子供の配偶者
同居していることが特約付帯の条件となります。
子供の年齢が若いうちは保険料も高いため、子供特約のことを考えなければならないシーンは結構あります。
子供特約を付帯する際の注意点
注意したい点として、子供が所有する車には適用することはできません。その場合は別途保険契約を結ぶ必要があります。また子供が車を主に運転する場合にも適用されない場合があります。だれが主に運転するかによって付帯できるかどうかが変わってきますので注意が必要です。
子供特約を付帯していたものの、同居の子供が家を出て自分の車を所有したり、同居しているものの、社会人になって自分名義の車を所有するようになったりした時点で子供特約の適用からは外れます。
自動車保険によって子供特約が用意されているものと、そうでないものとがあります。別居の子供については対象外になる場合もあります。家族限定などの運転者限定特約を付帯する場合には、夫婦限定特約と子供特約を同時に付帯することはできません。子供特約を付帯できるかどうかについては、事前に保険代理店や損害保険会社に確かめておくことが大切です。
年齢条件の設定
自動車保険に子供特約を付帯する場合の年齢条件は、記名被保険者の年齢条件とは別に設定することができます。たとえば記名被保険者とその配偶者が30歳未満不担保設定の場合で、子供が19歳の場合、同居の子供に限り全年齢担保になります。この場合、年齢条件を全年齢担保にして保険契約をする場合に比べて保険料が割安になります。
子供の年齢条件に付いては保険会社の定めるところによって異なりますが、全年齢担保、21歳、26歳、30歳未満などの年齢限定条件を設定できる場合もあります。保険料をさらに節約したい場合には子供の年齢条件を上げることで対応できます。
車にペットを乗せていても安心!「ペット補償特約」
ペットは家族の一員と同じで、ドライブや旅行にもペットを同伴させたいと願うドライバーが増加しています。しかしながら万が一の事故の場合にはドライバーと同乗者は補償されますが、ペットについては対象外となり補償されないのがこれまでの自動車保険でした。そのためペット愛好家の間ではペット向けの保険を別に契約し、万一に備えるのが一般的でした。
保険契約者の間からはペットへの万一の補償を設けてほしいという要望が損害保険会社に多数寄せられ、要望に応える形で登場したのがペット補償特約です。ペット補償特約とは車に同乗しているペットが交通事故により死亡したりケガをしたりした場合に補償する特約のことで、自動車保険に付帯することができ、万一の際のペットのケガや死亡を保証してくれます。
補償の対象になるペットとは
自動車保険に付帯できるペット補償特約の補償対象となるのは、犬と猫です。それ以外のペットについては今のところ補償対象となってはいません。ペット補償特約によりペットのケガや死亡が補償されるのは、自動車事故で搭乗中のドライバーや同乗者がケガをしたり、死亡したりするケースに限られています。また搭乗中はペットをケージの中に入れるなどの安全対策をすることが補償の条件になります。
別のケースとして、ドライバーや同乗者がケガをしない物損事故の場合は、ペットがケガをしたり、死亡したりしても補償対象外になる可能性があります。かつては外資系損保のみがペット補償特約を設けていましたが、ペット人気が高まりを見せていることから、ペット補償特約は外資系損保だけでなく、国内損保でも販売されるようになっています。
割安な保険料
ペット補償特約は補償される金額が人間に比べて低く設定されているため、保険料も割安で付帯しやすいというメリットがあります。補償される金額はケガの場合で5万円から10万円、死亡の場合で10万円から30万円前後で、ペットの葬祭費や墓石代などに充てることもできます。
日常生活におけるトラブルは「個人賠償責任特約」で
車を運転していない時に他人の物品を壊してしまったり、自転車で衝突し歩行者に怪我を負わせてしまったりした場合に補償されるのが個人賠償責任特約です。この特約は自動車を運転していない日常生活に起因する損害を補償するための特約です。また適用される地域は日本国内だけでなく海外でも補償されます。
日常生活に潜む賠償の可能性
たとえばショッピングで高価なガラス製品を手にとって見ていた時に、誤って製品を落として壊してしまった場合には、破損させてしまった分の損害賠償を負うことになります。しかし個人賠償責任特約を付帯しておくことで、この事例のような万が一の賠償責任をカバーすることができます。
近年増えているのが自転車による交通事故で、自転車を運転中に誤って歩行者と接触し、怪我を負わせてしまう事故も増加しています。しかも自転車の場合は自転車保険がそれほど認知されていないのが実情です。
相手に怪我を負わせてしまった場合には治療費などを負担する責任が生じますし、高度障害状態や死亡させてしまった場合にはさらに多くの賠償金が必要になります。自転車事故で重傷を負わせるケースもありますので、万が一の事態に備えるため、個人賠償責任特約を付帯することをオススメします。
この特約に加入すれば記名被保険者本人だけでなく、その配偶者、記名被保険者本人とその配偶者の同居する親族、記名被保険者本人とその配偶者の別居中の未婚の子供までが補償の対象となります。
自動車保険以外から加入できるケース
個人賠償責任保険は損害保険会社が単独で保険商品を用意しているケースや火災保険とセットに販売しているケースもあります。しかし補償額を充実させるためには保険金額を増やすか、複数の個人賠償責任保険を契約する必要があります。自動車保険に特約として付加できる個人賠償責任特約は割安な保険料で大きな補償を得ることができるため、加入しても損はない保険と言えます。
個人賠償責任保険を付帯する場合には、補償範囲が他の保険と被っていないかどうかをチェックするのを忘れないようにしましょう。
ただし保険適用となる事例が定められていることから、申し込む前に約款をよく読み、わからないことがある場合は保険代理店や保険会社に相談してください。加えて設定できる保険金額がどれほどかも聞いておくことで、必要補償額を備える際の参考にすることもできます。また免責金額があるかどうかも確かめておくことが必要です。
「地震・噴火・津波車両全損時一時金特約」は大規模な自然災害にも対応
事故により車が損害を被った時、もしくは火災や台風などの被害にあって車が損害を受けた時には車両保険によって損害分が補償されます。しかし自然災害については補償対象となる事象が台風、竜巻、洪水、高潮に限られており、それ以外の自然災害については車両保険の対象になりません。
地震や火山の噴火、津波による車両の損害を補償するためには地震・噴火・津波車両全損時一時金特約を付帯する必要があります。東日本大震災を教訓に損害保険会社も地震・噴火・津波車両全損時一時金特約を付帯することをアピールするようになりました。震災時に付帯していなかったため補償が受けられないケースが多く見られたことによります。
地震・噴火・津波車両全損時一時金特約の特徴
地震・噴火・津波車両全損時一時金特約は車両保険で補償される保険金額とは別に設定する特約で、上限が定められています。一般的には50万円もしくは50万円以下の車両保険の上限までとなっています。つまり車両保険が40万円の場合にはこの特約での補償金額は最大40万円となります。
また補償の対象となるにはたとえば津波の場合運転席の座席の座面を超える浸水となった場合などの条件が定められています。それで契約前にこの特約の適用条件を確認しておくことが大切です。さらに地震に起因する損害として電柱や塀が倒れて車を破損してしまった場合や、火山の噴火により車を破損してしまった場合にも、通常の車両保険では補償対象とはならないため、地震・噴火・津波車両全損時一時金特約を付帯しておくことが必要です。
日本は地震大国とも言われており、今後も規模の大きな地震が起きることが予想されています。さらに火山の噴火についての予測などもあり、万が一のために備えをしておくことの必要性がいまさらに高まっていると言えます。備えあれば憂いなしの言葉のとおり、来るべき災害に備えて最善の補償を備えておくことで、万が一の経済的な損失を補うことができます。
時価額を超えて全額補償!「対物全損時修理差額費用特約」
事故を起こした場合に相手の車そのものの修理費用を補償するのが対物賠償責任保険です。対物賠償責任保険は無制限で加入していれば相手方の修理費用もすべて無制限で支払われると考えるかもしれませんが、実際はそうではありません。全損でない場合には修理費用は全額補償されるものの、全損時には異なる補償が適用されます。
対物賠償責任保険では相手が全損した場合、法律上の賠償責任額である自動車の時価額までが補償対象となります。これは自動車の価値が年ごとに減少していくことによるものです。しかし修理費用が時価総額を超えてしまっても、相手側が修理してほしいと強く願う場合もあります。その場合に役立つのが対物全損時修理差額費用特約です。
支払われる金額の算出方法
対物全損時修理差額費用特約は相手の車の時価総額が修理費用を下回る場合に差額分を補償してくれるという特徴があります。
たとえば相手の車の時価評価額が100万円の場合ですが、最初に過失割合を考慮します。自分が起こしてしまった事故で過失割合が7対3の場合には、賠償責任が生じるのは全体の70%ということになります。相手の車の時価総額が100万円で修理費用が150万円の場合、対物全損時修理差額費用特約をつけていない場合は時価総額の70%である70万円までの補償になってしまいます。この状態では150万円の70%である105万円まで35万円が不足する計算になります。この時に対物全損時修理差額費用特約を負荷していれば105万円全額を補償することができるため、示談交渉でトラブルに陥るのを防ぐことができます。
法律上は相手が車の時価額を超える分についての賠償義務はありませんが、感情的な問題に発展してしまうと示談の決着がつかなくなってしまう可能性も高くなります。そうすると双方にストレスとなる事態が生じてしまうことになりかねません。こうした事態に対処するためにも対物全損時修理差額費用特約をつけておくことで被害者側も納得できる可能性が高くなり早期に示談が成立するようになる道が開かれます。
事故に付随する諸費用を負担する「事故付随費用特約」
交通事故や自損事故で車が自走不能となった場合には、車を整備工場などの安全な場所へ移送する必要がありますし、ドライバーや同乗者の帰宅費用や遠方の場合であれば宿泊費用が発生します。事故に伴う心労は大きいですから、経済的な損失を抑えることで少しでもストレスを無くすことができるようになります。
このような場合に、臨時の宿泊費用や帰宅のための費用、さらには車の移送や修理後の完成した車を納車したりあるいは引取に出向いたりする時に発生する費用を補償してくれるのが事故付随費用特約です。事故付随費用特約は車両保険に付帯できる特約で、車両保険を契約していない場合、事故付随費用特約は付帯できません。
事故付随費用特約から得られるさまざまな補償
事故付随費用特約を付帯しておくと、さまざまな補償を得ることができます。保険会社ごとに補償内容は若干異なりますが、共通しているものとして、たとえば遠方で交通事故に遭った場合に次のような費用を特約で補償されている保険金額を上限に賄うことができます。またレンタカーを借りる場合にはレンタカーの費用を補償してもらうことができます。
- 自宅までの臨時交通費
- 現地での宿泊費
- レンタカー費用
レンタカーを借りることにする場合、帰宅時のガソリン代や高速代などは事故負担になります。また共通して30日を限度にレンタカーを借りることができます。ただしレンタカーを借りることにした場合にレンタカーの営業所まで公共の交通機関やタクシーを利用した場合にはそこまでの交通費が支払われる場合があります。
宿泊費用や交通費については1泊分の宿泊費および自宅まで帰宅する際の交通手段において発生した交通費を補償します。さらに旅行中の事故の場合などで予約していたホテルをキャンセルしその分の費用を負担することになった場合、さらにはコンサートチケットが無効になってしまった場合などのキャンセル料も負担してもらうことができるタイプのものもあります。
保険会社ごとに補償内容が異なる点もありますから、パンフレットをよく調べ、わからないことがある場合には保険代理店や保険会社に尋ねるようにしてください。
自動車保険会社が示談交渉に介入できない場合でも頼もしい「弁護士費用特約」
事故を起こしてしまったり、もらい事故によって被害を受けてしまったりした場合には相手方との示談交渉が必要になります。自分が起こしてしまった事故の場合は保険会社の事故担当者が相手との示談交渉を進めてくれますが、もらい事故の場合は規定により、自分が契約している保険会社の示談交渉サービスは利用することができません。
さらに示談交渉によっては平行線をたどってしまうケースも有り、場合によっては裁判によって解決の手段を探るケースも有ります。加えて相手方が保険会社の担当者との示談交渉を断る場合も保険会社の担当者による示談交渉はできなくなります。
こうした事態に対処するために設定されているのが弁護士費用特約です。弁護士費用特約とは契約している車の事故で相手に対して法律上の損害賠償請求を行う場合や、法律上の相談費用が発生した場合など法律の専門家である弁護士に相談や示談を依頼する場合の費用を負担してくれる特約のことです。
もらい事故の場合に効力を発揮
示談交渉でもめてしまうのが前述のもらい事故ですが、その理由はもらい事故の場合保険会社が示談交渉に立ち入りことが法律で禁止されていることにあります。もらい事故のケースとしては信号待ちをしていて追突されるケースがそれに当たります。
追突事故は被害者の過失割合は0%になるものの、示談交渉サービスが無いため相手方との直接交渉になってしまいます。しかも発生件数は事故3件に対して1件と多く、被害の実態も多いことが浮き彫りになっています。
こうしたケースでは、弁護士費用特約を付帯することで、弁護士を依頼できるようになり、弁護士が示談交渉を代行してくれるため、希望にあった補償を受けられる可能性が高まります。しかも損害賠償請求訴訟を起こすためには法律の知識なども必要になるため一般の人が行なうのはかなりハードルが高くなりますが、弁護士に依頼することでスムーズに手続きを進めていくことも可能になります。時代とともに示談交渉も複雑さを増していますから、付帯しておきたい特約の一つと言えます。
他人の車を運転して事故に遭ったら「他車運転特約」
友人や他の親族などの車を運転して事故を起こしてしまった場合に、自分の契約している自動車保険で補償できる特約があります。それが他車運転特約です。他車運転特約が付帯しているなら、たとえば保険契約内容が家族限定であったり、年齢制限があったりする場合でも自分の保険から補償することができるため、臨時に運転する場合に安心して車を運転することができるようになります。
よくあるケースとして、友人達とレジャーに出かけている途中で渋滞に巻き込まれ、長時間の運転でドライバーが疲れてしまっている時に運転を代わりに行うことで、休んでいてもらうことができる場合がそれに当たります。他車運転特約が付帯されていなければ、運転を代わることができませんが、この特約を付帯することでそれが可能になります。
補償範囲は契約している自動車保険の補償内容による
補償範囲については自分が契約している自動車保険の補償内容にしたがって補償されます。車両保険についても同様で、臨時に借りた自動車を運転する場合に事故を起こしてしまった場合には契約している自動車保険の車両保険補償額の範囲内で補償することもできます。ただし補償範囲は自分の契約している自動車保険の補償範囲内となることから、それを上回る事故に対しては超過分が自己負担となるため注意が必要です。
他車運転特約は自動付帯されるケースが多いですが、あらかじめ自分の契約している自動車保険にこの特約が付帯されているかどうかも確かめておくことをオススメします。またもし他の人の車を臨時に運転する場合には、その人が所有する車の保険契約をあらかじめ確認しておくことが大切です。年齢条件や限定条件が自分の運転資格を満たしている場合なら、安心して運転ができます。
加えて自分の保険を優先し、契約状況により、超過分はその車の保険契約で補填することもできます。ただし保険が適用される車の種類が限定されているため、運転することになる車が他車運転特約の補償対象になっているかも確認しておくようにしてください。
車を修理中のレンタカー費用は「代車費用特約」で
事故で破損した車を修理している間、代車がなければ生活に支障が出てしまうケースが有ります。生活の足として車を使用している場合にはなおさらです。修理が1日か2日程度であればそれほど支障はないかもしれませんが一週間やそれ以上の期間に渡る場合には、生活に影響が出てしまうことになりかねません。このような事態をカバーしてくれるのが代車費用特約です。
日額で補償金額を設定可能
代車費用特約の特徴は車両保険を使って車を修理している間、整備工場やレンタカー会社から車を借りることになる場合の費用を補償してくれることです。日額で補償額を設定できるため、ライフスタイルに合わせて必要な補償額を設定することができます。
たとえば代車費用特約の補償額を日額7,000円に設定した場合、一週間レンタカーを借りた場合には49,000円の補償を受け取ることができます。代車費用特約には支払い期間が決まっており、最高30日まで費用を補償するのが一般的です。
代車費用特約のデメリットは、レンタカー費用や代車費用が補償される日額を超える場合、補償される金額までしか支払われないということです。たとえばコンパクトカークラスであれば特約で補償される金額で手配出来たとしても、クラスが上がることで費用が増える場合には超過費用分は自己負担になります。
便利なサービス
自分でレンタカーを手配することが難しい場合や費用に見合ったレンタカーの手配をしたい場合は、保険会社のサービスデスクが紹介してくれる場合があります。この場合、補償される日額に対して借りることのできるレンタカーの種類なども要望に応じて調整してくれるため、便利に活用することができるサービスです。
また仮払いなどの費用負担をせずに保険会社がすべてを代行してくれるサービスを提供してくれるケースも有ります。この場合キャッシュレスでレンタカーの手配から借入までを行なってくれるため、余計な負担をせずに済むというメリットが有ります。さらに遠方で事故を起こしてしまった場合にレンタカーを借りて返却する場合にも乗り捨て費用を補償される金額の余剰分で支払うこともできるというメリットが有ります。
原付も所有していたら「ファミリーバイク特約」
ファミリーバイク特約とは保険契約者とその家族が所有する原動機付自転車(125cc以下)を運転中に発生した事故や傷害、死亡を補償する特約です。対人賠償責任保険、対物賠償責任保険、人身傷害補償保険や自損事故傷害保険をセットすることができます。
ファミリーバイク特約には自損事故を補償するタイプと人身傷害をセットできるタイプも用意されています。
人身傷害保険を付帯した場合
人身傷害保険を付帯した場合には原動機付自転車を運転中に生じたケガや死亡などの経済的損失を補償してくれるというメリットが有ります。しかも自動車保険に付帯できるため、保険料は単独での契約に比べて割安になります。
ファミリーバイク特約で人身傷害保険をセットする場合のメリットは、事故や転倒によりケガをした場合の治療費、働けない間の収入補償、精神的な損害を補償してくれることです。原付の運転中に生じる事故の多くは、被害者となるケースが中心ですが、出会い頭の衝突や交差点での巻き込み事故等の場合責任割合が100%相手にならないこともあります。その場合残りの過失分は自己負担となるため、補償を受けられないという事態も生じます。
しかしファミリーバイク特約に人身傷害保険を付帯しておくと、過失割合に関係なく補償を受けられるというメリットが有ります。
自損事故傷害保険を付帯した場合
もう1つは自損事故傷害保険です。自損事故傷害保険を付帯した場合、相手がいない場合の単独事故、もしくは相手の過失がない場合にのみ補償が受けられます。相手に過失がある場合には相手の加入する自賠責保険と対人賠償責任保険から保険金が支払われることになります。死亡事故の場合、保険金額の上限が人身傷害保険に比べて低くなるという特徴もあります。しかしながら月々の保険料を割安に抑えることができるというメリットもあります。
加えてファミリーバイク特約では搭乗者の補償を一切付帯しないタイプも選べます。この場合単独事故での補償は受けられません。自動車保険以外の任意で契約している医療保険や傷害保険で補償されることになります。
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全損時の諸費用を補償「車両全損時費用特約」
車を運転中に事故に遭い全損になってしまった場合、車両保険から保険金が支払われます。保険金額は契約している保険金額の上限までとなるため、全損扱いになったとしても修理費用が支払えないケースが生じます。
たとえば車両保険金額を60万円に設定し、修理が必要な事故にあった場合ですが、修理費用が70万円と見積もられた場合には10万円の差額が生じます。通常の車両保険では60万円までの支払いになりますが、車両全損時費用特約を付帯している場合、車両保険金額に加えて諸費用が補償されます。
補償される金額は車両保険金額の10%
どの保険会社でもほぼ一律の補償内容となっており、車両保険金額の10%で最高20万円までとなっています。ですから上記の事故のケースの場合であれば60万円に6万円が加算され66万円の保険金を受け取ることができます。70万円の修理費用までは届かないものの、保険金が増えることで経済的な負担を軽減させることが可能になります。
さらに、諸費用分を受け取ることで廃車費用を支払うこともできます。しかしながら全損時には、契約していた車を保険会社が引き取るケースが多く、廃車費用が発生しないケースも増えています。
全損扱いになる場合は?
全損扱いとなる事故については約款を見ることによりわかりますが、主に次の場合が相当します。
- 車両保険金額を上回る修理費が発生する場合
- エアバッグが作動した場合
- 車が修理不能な場合
- 盗難に遭い発見されなかった場合
エアバッグについては作動してしまった場合すべて全損扱いとなることを覚えておきましょう。車両全損時費用特約は車両保険の特約として付帯できますが、単独での契約はできません。
補償対象外となる場合
またこのような場合は補償対象外です。
- 無免許運転
- 酒気帯び運転
- 地震や津波、火山の噴火、故障による損害
自然災害での補償については約款上定められている適用範囲になりますが、台風や竜巻、洪水や高潮にとどまり、津波や地震は補償対象外になります。地震・噴火・津波車両全損時一時金特約のような地震や噴火、津波などの自然災害でも保険金が受け取れる新たな特約も発売されるようになっています。
車載品が破損してしまったら「車載身の回り品補償特約」
交通事故に遭ったり、事故を起こしてしまったりした場合、自分の車に対する補償は車両保険で賄うことができます。車両保険は車に対する補償ですから、自動車に固定された装備品やオプションパーツはすべて補償されます。
しかし車両保険でカバーできない物があります。それはビスなどで固定されていない積載物です。たとえばゴルフに出かけている途中で事故に遭い、大切にしていたゴルフクラブを破損してしまったという場合や、事故の衝撃でスノーボードやスキー板を破損してしまったという場合がそれに当たります。
車両保険でカバーできない損害を補償する特約に、車載身の回り品補償特約があります。この特約を付帯していることで車両保険では補償されない積載している物品の破損に対応することができます。加えて食器や花瓶を購入し帰宅途中で事故に遭い陶器製品を破損してしまったという場合にも補償対象となります。
補償されない物品
車載身の回り品補償特約は保険会社によって補償範囲が異なります。たとえばノートパソコンやタブレット型PCは補償対象外になっている保険会社がありますし、カーナビの破損についても免責となっているケースが有ります。
パソコンが補償対象外となっている理由は故障原因が事故に起因するものかどうかが判定できないケースが有るためです。しかし保険会社によって電子機器についても補償しているところがありますから、保険代理店や保険会社に確かめておくことができます。
共通して補償対象外になるのは次のような場合です。
- 事故前からすでに腐食していたり、消耗したりしていたことが明らかな場合
- 通貨、有価証券、貴金属、骨董品、美術品
- 故意によるもの
- 偽って申告した後に事実が判明した場合
これらに該当する場合には取り消しになります。スキーキャリアに固定される物については補償範囲がまちまちで、スキー板やスノーボードの場合は補償されますが、それ以外の物品については補償されない物もあります。
新車のうちに事故に遭っても「車両新価保険特約」で安心!
車の補償の1つに車両保険がありますが、車両保険は損害を被った車の修理費用を補償する保険です。保険金額は決められた範囲内であれば自由に設定することができます。仮に車が全損になった場合、もしくは車両保険を上回る修理費用が発生する場合には、契約している保険金額の上限まで支払われることになります。
しかしながら新車を購入した後に全損の事故を起こしてしまった場合、車両保険を契約した上限の保険金を受け取ることができますが、それだけでは同じ車を購入するためには余分に費用を支払わなければならなくなります。
仮に新車登録から間もない期間中に事故を起こし全損になった場合に補償されるなら、余計な費用負担をかけることがなく同じ車を買うことができるというメリットが有ります。そのため保険会社では諸費用を含めて同等の新車を購入する際に保険金を支払う車両新価保険特約を設けるようになりました。保険会社によって付帯できるかどうかが変わるため、事前に確かめておくことが必要になります。
補償されるのは「車両本体価格」と「付属品」
車両新価保険特約の特徴は、新たに購入して保険契約を結んだ車が事故を起こし、大きな損害を被ったり盗難にあって発見できなくなったりした場合に、新車に買い換えた場合にかかる新車購入費用を全額補償してくれることです。
ただし保険会社では協定新価保険金額を設定しており、契約した車の新車時の購入金額により保険金額が設定されます。基本的に補償されるのは「車両本体価格」と「付属品」、およびその消費税で諸費用は補償の対象になりませんが、諸費用分も補償する特約が付帯されているケースも増えています。そのため車両新価保険特約を付帯する場合には車両本体価格や付属品などの費用までの補償なのか、それとも諸費用を含めたすべての費用を負担してもらえるのかを確かめておくことが大切です。
付属品には新車購入時に取り付けていた純正のカーナビゲーションやドアバイザー、エクステリアパーツなども含まれます。万が一の際に安心を提供してくれる特約です。
【特約一覧】様々な特約で補償を更に充実させる
任意の自動車保険には基本補償に加えて補償内容をさらに充実させることができる特約を付帯することができます。保険料を少し上乗せすることで追加補償やさまざまなサービスを受けられます。契約内容を限定することもでき、保険料を本来よりも安くすることも可能です。
特約はドライバーを家族に限定することで保険料が割引される運転者家族限定特約や他人の車を運転して事故を起こした場合でも補償される他車運転危険担保特約をはじめ、被害者のお見舞いに行く時に交通費などを負担してくれる対物臨時費用担保特約、車の中にあったものが事故で破損した場合や盗まれた場合に補償される身の回り品担保特約など色々あります。
特約をつけることによって保険内容を充実させることができますが、保険料がそれに伴って高くなってしまいます。そのため、特約をつける場合は保険料のことも考えて本当に必要なものだけに抑えておきましょう。また自動車保険によって付帯できる特約の種類が異なるため、それぞれの保険商品の特徴をつかみ、自分にあった最適な自動車保険を契約することが大切です。特約には下記のようなものがあります。
特約 | 内容 |
---|---|
車両新価保険特約 | 新たに購入して保険契約を結んだ車が事故を起こし大きな損害を被った場合に、新車に買い換えた場合にかかる新車購入費用を全額補償します |
車載身の回り品補償特約 | 車両保険でカバーできない車載品の補償をします |
車両全損時費用特約 | 車が事故で全損になるなど車両保険で設定した金額を上回る損害を被った場合の補償をします |
ファミリーバイク特約 | 保険契約者とその家族が所有する原動機付自転車(125cc以下)を運転中に発生した事故による傷害や死亡を補償します |
代車費用特約 | 車を修理している間に整備工場やレンタカー会社から車を借りることになる場合の費用を補償してくれます |
他車運転特約 | 友人や他の親族などの車を運転して事故を起こしてしまった場合に、自分の契約している自動車保険で補償を受けることができます |
弁護士費用特約 | 弁護士に相談や示談を依頼する場合の費用を負担してくれます |
事故付随費用特約 | 自動車事故を起こしてしまったときの臨時の宿泊費用や帰宅のための費用、また車の移送や修理後の完成した車を納車したりする時に発生する費用を補償してくれます |
対物全損時修理差額費用特約 | 事故により破損させてしまった相手の車の修理費用が時価総額が上回る場合に差額分を補償してくれます |
地震・噴火・津波車両全損時一時金特約 | 地震、噴火、津波といった大規模な自然災害により車に損害を受けた場合でも補償を受けられます |
個人賠償責任特約 | 車を運転していない時に他人の物品を壊してしまったり、自転車で衝突し歩行者に怪我を負わせてしまったりと日常生活に起因する損害を補償してくれます |
免責ゼロ特約 | 事故一回目に限り、車両保険の免責金額が0円になります。 |
車両危険限定特約 | 車両保険の適用範囲を、車対車同士の事故や、盗難・水害・台風といった場合に限定することによって保険料を安くできます。 |
ペット補償特約 | 車に同乗しているペットが交通事故により死亡したりケガをしたりした場合に補償する特約です。 |
自転車傷害特約 | 自転車運転中に事故に遭った場合に保険金が出る特約です。 |
特約が補償する内容
自動車保険の特約は主に3つの補償から成り立っています。
賠償に関する補償
1つ目は賠償に関する補償です。事故を起こしてしまった際には、ケガをさせてしまったり相手を死亡させてしまったりする可能性があります。
加えて相手の自動車や物品に損害を与えてしまうこともありますから、賠償責任を果たすために対人および対物賠償責任保険に加入することになります。この基本補償に付帯できる特約の概要として、示談を行なうために弁護士の助けを借りる事のできる弁護士費用特約があります。
車に乗っている人への補償
次は車に乗っている人への補償です。人身傷害保険や搭乗者傷害保険が基本補償として用意されていますが、入院時の補償を自分で選べる特約を付帯できるものもあります。
たとえば介護やホームヘルパーを依頼する場合の費用を補償してもらうこともできます。車に関する補償については車両保険が用意されていますが、付加できる特約として全損時に新車を購入する際の費用を補償する車両新価特約があります。
日常生活に起因する補償
その他の付加的な特約として車の運転とは関係のない日常生活で相手を負傷させてしまったり物品に損害を与えてしまったりした場合に賠償額を補償できる個人賠償責任補償特約や原動機付自転車を所有していて、割安な値段で任意保険を付帯できるファミリーバイク特約があります。
ファミリーバイク特約は対人、対物賠償責任保険に加えて人身傷害保険や自損事故傷害保険を付帯できるものもあります。ご家族が原動機付自転車を運転される場合には、単独で任意保険を契約するよりも割安な値段で付帯できることから人気のある特約となっています。加えて借りた車での自動車事故において、自分の契約している保険から補償できる他車運転危険補償特約もあります。