自動車保険契約中の手続きについてケース別に紹介

自動車保険契約中の手続き

記事監修者紹介
ファイナンシャルプランナー髙橋洋子髙橋 陽子
日本生命保険相互会社にて3年半以上勤務し、年間100組以上のコンサルティングを行う。
その後、2019年4月より当メディアにて保険をはじめとする金融記事の監修を務める。

自動車保険の契約者を変更する方法とその条件

自動車保険のノンフリート等級を配偶者や同居の家族に引き継ぐためには、自動車保険の契約者や記名被保険者を変更する必要があります。ノンフリート等級の引き継ぎを利用して保険料の節約を考えるのならば、その方法や条件を覚える必要があります。

自動車保険の契約者を変更することで保険料を安くできる

自動車保険の契約者を変更することで自動車保険は安くできます。契約者を変更するケースで多いのは、もう自動車を運転することがなくなったので同居の親族に契約者を変えることです。自動車を運転しなくなる方が契約していた自動車保険のノンフリート等級が高い場合には、契約者をノンフリート等級のより低い同居の親族に変更した場合に、同居の親族の保険料が安くなります。

運転を止めるAさんのノンフリート等級が18級で、等級を引き継ぐ同居の家族であるBさんのノンフリート等級が7級で、Bさんの年間保険料が100,000万円だとします。この場合に契約者の変更がなければ、Bさんの年間保険料は100,000円×(100%-30%)=70,000円です。

Aさんが自動車の運転を止めるのに合わせて保険の契約者をAさんからBさんに変更した場合、BさんはAさんのノンフリート等級を引き継げますので18級(割引率が54%)が適用になり、このケースの年間保険料は100,000円×(100%-54%)=46,000円となります。契約者を変更することで保険料が70,000円-46,000円=24,000円節約できます。

自動車に乗らなくなるので、契約者を変更する手続きについて

高い等級のノンフリート等級が適用されているけれども免許返上などで自動車にもう乗らなくなる方が、保険料を安くするために同居の親族等に契約者名義を変更する場合の手続きは以下の流れになります。

  • 1. 等級の大きい車X(本人)と等級の小さい車Y(親族)の車両入替申請をする
  • 2. 同時に、車Yの自動車保険は解約(7級以上であれば中断証明書取得)
  • 3. 車Yへの車両入替後、契約者を本人から親族へ変更
  • 4. 車Xは廃車手続きを行う

実際にこの手続きを行う場合には保険会社の担当者が指示を出してくれますから、ユーザーの方ではその指示にしたがっていれば事足りますが、一応その手続きの流れを知っておけばよりスムーズに変更手続きができます。

「はきだし新規」を使って保険料を安くする


父親と息子が同居しているケースで免許を取り立ての息子が新しく自動車を購入しその自動車に保険をかける場合、年配の父親の方はベテランドライバーでノンフリート等級が高く、息子の方は新規加入なのでノンフリート等級が6級(セカンドカー割引を使う場合には7級)という状態であることが多くなります。

父親の方は年齢が高くベテランドライバーなので本来の保険料の水準は低くなっている一方で、新規加入の息子の方は年が若くフル保障の車両保険も付帯させることが多いので保険料は高くなる傾向があります。そこで、保険契約者を入れ替えて、父親の保険の方にノンフリート等級の6級又は7級を適用し息子の方に父親の高い等級を適用すれば、2人トータルの保険料が節約できます。

父親の1年間の本来の保険料を100,000万円・ノンフリート等級を20級、息子の1年間の本来の保険料を200,000円・等級を7級(セカンドカー割引適用)としたケースで、契約者の入れ替えを行わなかった場合の2人合計の保険料は177,000円となります。

  • 父親:100,000円×(100%-63%)=37,000円
  • 息子:200,000円×(100%-30%)=140,000円
  • 合計:37,000円+140,000円=177,000円

契約者の入れ替えを行った場合、父親の方にノンフリート等級の7級、息子の方に20級が適用されますので、2人トータルの保険料は144,000円となります。

  • 父親:100,000円×(100%-30%)=70,000円
  • 息子:200,000円×(100%-63%)=74,000円
  • 合計:70,000円+740,000円=144,000円

契約者を入れ替えた場合には差額の33,000円が節約できます。ちなみに、新規加入と同時に保険契約者を入れ替えることを「はきだし新規」といいます。

「はきだし新規」の手続きについて

「はきだし新規」を使って2人トータルでの保険料を節約する方法を利用する場合の手続きの流れは、以下のとおりとなります。実際の手続きの際には保険会社の担当者が支持してくれますから、ユーザーはその指示にしたがって入ればよいのであまり心配する必要はありません。

  • 1. 自分の親の車Xから子供の車Yへ車両の入替を申請をする
  • 2. 車Yへの入れ替えが終わったら、契約者を親から子供へ変更する
  • 3. 親の車Xは、親の名義で新しく保険に加入する

保険契約者の変更は同居の親族間でのみ可能である

ノンフリート等級を活用して保険料を節約するためには保険契約者を変更する必要がありますが、この方法が利用できるのは同居の親族間のみとなります。自動車保険の補償対象者の範囲には、記名被保険者の別居の未婚の子が含まれていますから、別居の未婚の子に契約者を変更してノンフリート等級を活用した保険料の節約ができるかのようにも思われますが、それはできません。

別居の未婚の子とは、たとえば大学に進学したために親元を離れた子供や、就職のために親元を離れたがまだ結婚していない子供が該当します。こういった子供は免許をとって新規に自動車保険に加入することが多いので、「はきだし新規」を適用するにはもってこいなのですが、別居しているためその適用はできません。

「はきだし新規」が適用できるのは、親と同居して大学や専門学校に通学する子供や地元に就職して親元から通勤する子供ということになります。「はきだし新規」だけでなく、免許返上などで自動車を運転しなくなった方が、高いノンフリート等級を家族に譲る場合も、それを譲り受ける者は自動車を運転しなくなった方と同居している方に限定されます。

大学進学や就職で親元を離れる予定がある未婚の子のに対して「はきだし新規」を利用するのであれば、親元を離れる前に免許を取得し自動車を購入して保険に加入する必要があります。こうしておけば「はきだし新規」が利用できますし、実際に親元を離れた時には自動車の本拠地や記名被保険者及び契約者等の住所変更届を保険会社に提出しておけば大丈夫です。

ノンフリート等級の譲渡は記名被保険者の変更で大丈夫

自動車契約においては保険契約者と記名被保険者の2つ概念が重要です。保険契約者とは、簡単に言うと、自動車保険料を支払う人になります。一方で記名被保険者とは自動車保険の補償の対象となる人のことを言います。普通は保険契約者と記名被保険者は同一人物であることが多いのですが、保険契約者と記名被保険者が同一人物でなければならないということはありません。

保険契約者が父親で記名被保険者がその息子であることもありますし、保険契約者が夫で記名被保険者がその妻であることもあります。営業用の車両などでは、保険契約者が会社で記名被保険者がその車両を専用に使用する営業マンであるという場合もあります。それぞれのケースでは、親や夫や会社がその子供やその妻やその社員の自動車保険料を負担しているという形になります。

「はきだし新規」や運転しなくなった自動車にかけていた保険のノンフリート等級を同居の親族等に引き継ぐ場合、保険契約者を変更するのが原則ですが、保険契約者を変更しないで記名被保険者を変更するだけでも、ノンフリート等級の引き継ぎは可能です。

記名被保険者は契約車両を主として運転する人ですし、ノンフリート等級は契約車両を主として運転する人の運転技術のレベル(事故を起こす確率の水準)を表示するものなので、ノンフリート等級は記名被保険者ごとに設定されています。その結果、保険契約者が変わらなくても記名被保険者が変われば、その者にノンフリート等級の引き継ぎが行えるという道理になります。

記名被保険者を変更してゴールド免許割引を受ける方法について

保険契約者及び記名被保険者が夫である1台の自動車を夫婦で共用していて(利用頻度は同程度とします。)、夫婦とも免許の色がブルーだったとします。ここで妻の方が免許更新を行い免許の色がブルーからゴールドに変わったとします。このケースで、記名被保険者を夫から妻に替えた場合、変更時点から保険期間の満了日までゴールド免許割引が受けられる場合があります。

保険会社の中には、ゴールド免許割引が受けられるのは保険期間の初日において記名被保険者がゴールド免許を取得している場合であり、保険期間の途中で免許更新があってその時点でゴールド免許に変わったからといって、その時点から保険期間の残期間についてゴールド免許割引が適用されることはなく、記名被保険者が変えた場合も同様であるとの規定を置いているところもあります。

上記のケースでは記名被保険者を変更して保険期間の途中からゴールド免許割引が適用できるかどうかは、各保険会社によって取り扱いが異なりますから、それについては現在契約している自動車会社に確認をしてみる必要があります。なお、契約更新時にブルー免許の夫からゴールド免許の妻に記名被保険者を切り替えた場合には、間違いなくゴールド免許割引が適用されます。

離婚時の契約者変更では等級承継はできない

離婚した場合にそれまで配偶者であったものが配偶者でなくなります。等級引き継ぎができるのは、配偶者(配偶者は別居していてもよい)、同居の親族等に限定されています。離婚すると配偶者ではなくなりますし、同居の親族にも該当しなくなります。したがって、契約者及び記名被保険者を変更してもノンフリート等級は引き継げません。

離婚時の財産分与の話し合いで、夫が所有していた自動車の所有権を妻が取得する場合もあると思いますが、その際には夫がかけていた自動車保険は解約し、離婚した妻が新たに自分名義で保険に加入するという形になります。

夫が加入していた自動車保険の保険契約者及び記名被保険者を元妻名義に変更しても、ノンフリート等級は引き継がれませんし、そもそも離婚した相手の自動車保険を引き継ぐことなど好む人はいないと思うので、この方法を採用することはまずないと思います。

自動車保険の保険料を滞納したらどうなる?

万が一、お金に困って、保険料を滞納してしまったら、自動車保険はどのようになるのでしょうか?。また、滞納が続いて自動車保険が解除された場合、その後に新しい自動車会社と保険契約を結ぶことはできるのでしょうか?。以下では、このような場合について説明していきます。

自動車保険料を滞納した場合について

まず、自動車保険料を滞納した場合についてですが、滞納が続くと、当然契約は解除されます。ただし、どのくらい滞納が続くと契約が解除されるかということについては、保険会社によって違いますので、詳細については、現在ご加入の保険傾斜に問い合わせてみる必要があります。

滞納に対する保険会社の一般的な対応について

なお、一般的な保険会社の保険料の滞納に対する対応を見てみますと、保険料の支払期日から1ヶ月を経過する日までに、保険料の支払いがない場合には、保険料の支払期日の翌日以降に発生した事故に対して保険金の支払いを行わないとしているところが多くなっています。

また、補償の失効と同時に、払込期日から1ヶ月を経過しても保険料の支払いがない場合には、払込期日に遡って、契約を解除する、としているケースが多いようです。

滞納に関して救済措置を設けている保険会社もある

ただし、保険会社によっては、支払期日から2か月間を経過しても保険料の支払いがない場合に契約を解除するとしているところもあり、また、2カ月続けて滞納した場合、3か月分の保険料を一括して支払えば、保険契約の失効を免れるとする救済措置を設けている保険会社もあります。

滞納による保険契約の解約は次の会社での新規の保険契約に影響するか

ところで、滞納によって自動車保険契約を解約された方が、新たに別の自動車保険会社と契約することは可能でしょうか。現在の日本の自動車保険業界では、滞納歴が自動車保険の新規加入に影響を与えるということはないようですので、その答えは可能であるということになります。

ただし、従前の保険契約のノンフリート等級が7級以上であった場合、そのノンフリート等級は引き継ぐことはできません。したがって、割引率の高いノンフリート等級の場合、滞納によって保険契約を解約されると、次に会社では割引率0%の6等級からスタートしますから、大損をします。この点には注意が必要です。

自動車保険の保険料も確定申告すると控除が認められる?

個人事業主の方などは、毎年2月15日頃から3月15日頃に前年の所得にかかる税金を自分で計算して、税務署に申告しなくてはなりません。この手続きを確定申告といいます。

さて、その際に、総収入から各種控除を差し引いて税金を計算しますが、この各種控除に、その年に支払った自動車保険料は含まれるのでしょうか?

確定申告の際に控除できる保険料について

さて、確定申告の際に収入から差し引く控除に関して、前年に支払った保険料が関係するものとして、以下の3種類があります。

  • 社会保険料控除
  • 生命保険料控除
  • 地震保険料控除

社会保険料控除について

社会保険控除とは、対象年の1月1日から12月31日までの間に支払った、国民健康保険料、国民年金保険料、後期高齢者医療保険料、介護保険料などが挙げられます。など、一定の要件を満たしたサラリーマンの方が申告する場合には、厚生年金保険料や健康保険料も含みます。

生命保険料控除について

生命保険料控除とは、対象年の1月1日から12月31日までの間に支払った、生命保険料や介護医療保険料、個人年金保険料が挙げられます。なお、この控除額については、生命保険料と介護医療保険料と個人年金保険料と合算して最高で12万円の上限額が設けられています。

地震保険料控除

地震保険料控除とは、対象年の1月1日から12月31日までの間に支払った、地震保険料や、平成18年12月31日までに締結した長期損害保険の保険料などを、確定申告の際に、収入から差し引く控除とするものです。なお、この控除には、5万円の上限額が設けられています。

自動車保険料は確定申告の際の控除としては認められない

さて、自動車保険料は、これらの保険料が関係してくる控除のいずれにも含まれておりません。よって、確定申告の際に収入から控除できるものに、この支払った自動車保険料は含まれないことになります。

なお、個人事業主の方が、自動車を営業用に使用していた場合には、営業等および農業の事業所得を計算する際に、支払った自動車保険料を経費として差し引くことができます。ただし、収入から差し引くという点では経費は控除と同じですが、経費と控除はお互いに異なります。

自動車保険でもクーリングオフ制度は利用できる?

クーリングオフとは、一定の契約について、一定の期間内に無条件で契約の解除ができる制度のことです。このクーリングオフのできる契約および契約の解除ができる期間は、法律により定められております。

たとえば、特定商取引法では、訪問販売、電話勧誘販売、連鎖販売取引(マルチ商法)など5つの取引による契約の場合に、クーリングオフが可能とされております。また、クーリングオフが可能な期間は、クーリングオフが可能であることを記載した書面を、業者から消費者に交付した時から、8日間とされています。

保険業法におけるクーリングオフ制度について

さて、保険契約についてもクーリングオフの制度はあります。保険契約に関するクーリングオフ制度は、保険業法の第309条に規定されております。しかし、この法律では、契約期間が1年以内の自動車保険契約は適用除外となっています。

自動車保険契約も当然に保険業法が適用されますから、1年超の保険期間を有する自動車保険には、クーリングオフ制度の適用があります。したがって、そのような長期の自動車保険を契約した場合には、保険会社からクーリングオフができる旨を記載した書面受け取った日等から8日以内であれば、クーリングオフができます。

クーリングオフと同様の制度を設けている自動車保険会社もある

しかし、最近では、保険期間が1年超の自動車保険も増えてきましたが、それでも、大半の自動車保険の保険期間は1年であり、よって、保険業法のクーリングオフ制度は適用されないことになります。

ただし、一定の自動車保険会社は、保険業法に関わりなく、独自のクーリングオフ制度を用意している会社もあります。クーリングオフ制度を用意している会社では、申込の完了した日または保険証書を受け取った日から8日以内であれば、クーリングオフを認めるとしているところが多くなっています。

クーリングオフと同様の制度を用意している保険会社との契約解除について

ですから、ある会社の自動車保険に加入したものの、契約締結後、どうしても、別の自動車会社の保険に入り直したいという場合には、その会社が独自のクーリングオフ制度を設けている会社であれば、契約直後であれば、クーリングオフによって契約を解除できます。

クーリングオフ制度は無条件の解除を認める制度ですから、クーリングオフができる期間内に解除も申し込めば、払い込んだ保険料は全額返還されるし、解除による違約金などを取られることもありません。

クーリングオフと同様の制度を用意していない保険会社との契約解除について

なお、契約を解除したい場合に、契約をした保険会社がクーリングオフ制度を設けていなかった場合には、クーリングオフによらないで契約を解除しなくてはなりません。この場合でも、解除が保険契約の開始時期より前であれば、払い込んだ保険料の全額が戻ります。

しかし、保険契約の開始時期よりも後に解約した場合には、解約を申し込んだ時期により一定の割合で減額された金額が返金されます。このように、クーリングオフ制度を用意していない自動車保険会社と保険契約をした場合、契約直後に失敗したと思っても、契約変更は場合によっては損をしますから、注意が必要です。

契約内容の変更を自動車保険会社に連絡する「通知義務」とは

通知義務とは

 自動車保険契約中に車を買い替えた場合や、車の使用目的が変わった場合など、契約時の条件に変化が生じた場合、契約者は損害保険会社にその旨を知らせる必要があります。この手続きを通知義務と呼んでおり、保険契約者が手続きを行なう責任があります。

 自動車保険の保険料は、リスク細分型に代表されるように使用目的や車種によって大きく変わってくる場合があります。さらに自動車の車種や使用目的によっては事故率にも変化が生じます。保険会社は申し込みをする時点で必要な保険料を算定しますが、条件が変わった場合には保険料にも変化が生じるため、通知義務を怠ると契約解除になる恐れもあります。

通知義務が課せられる事例

 自動車保険の契約者は証券に記載される事項に変化が生じた場合に、速やかに保険会社にその旨を知らせなければなりません。通知すべき内容は約款に詳しく記載されており、この義務を怠ってしまうと保険金が支給されない可能性があります。具体的な事例としては次のような内容が挙げられます。

  • 移転により住所が変更になった
  • ナンバーが変更になった
  • 車を代替した
  • 使用目的の変更
  • 用途・車種の変更
  • 予想年間走行距離の変更
  • 運転者の年齢条件の変更

使用目的の変更でも通知義務が課せられる

 使用目的の変更については、これまでレジャーや日常生活用として契約していた車を仕事で利用することになる場合、使用目的が変わります。仕事で使う場合は、日常生活ように比べて自動車を運転する時間が長くなり、事故率も変化するからです。また、今乗っている車を個人タクシーなどの営業車に改造する場合にも同様です。

 車を譲渡する場合にも保険会社に通知する必要があります。譲渡された側が同じ車で登録を行なう場合、その車台番号ですでに保険契約が結ばれていると保険契約ができなくなってしまうからです。

 運転者の年齢条件や限定条件を変更したい場合にも必ず通知を行ないます。たとえば、夫婦限定特約を付帯していたものの、子どもが車を運転するようになったために家族限定に変更する場合などがそれに当たります。この場合、今までの条件を維持して子どもが運転中に事故を起こしてしまった場合には、補償対象外となってしまいます。変更が生じたらすぐに保険会社に連絡をするようにしてください。

自動車保険を解約するための手続き

損害保険会社との間に締結した自動車保険契約をやめることを解約と呼びます。解約は自分の意思により決定する選択肢で、解約を希望する契約者に対して損害保険会社は圧力をかけたり、不当に解約をさせないための手段を講じたりすることはできませんし、法律で厳しく制限されています。

解約手続きの方法

 自動車保険の解約は、保険会社を乗り換えたり、これまで契約していた自動車保険のサービスに不満を持ち、他社の保険会社に切り替えたりすることが含まれます。今後車を運転することがない場合にも、解約手続きを取ることになります。

 保険契約の解約は、保険会社に連絡をすることで手続きに入ることができます。コールセンターに連絡を入れた際に解約をしたいことを伝えます。その場で解約は成立しないため、後日送られてくる解約手続きに関する書類に必要事項を記入することが必要になります。

 所定の事項をすべて書き終えたなら、保険会社に郵送し、定められた期日をもって解約になります。保険代理店経由で契約をしている場合ついても手続きは同様ですが、保険会社や保険代理店は保険契約者を保護する観点から、解約に伴うリスクについて説明する責任があります。これらのリスクについてしっかり理解した上で解約手続きに入ることになります。

解約後のデメリット

 一旦自動車保険を解約すると、これまで得ていた補償はすべて受けることができなくなります。そのため、解約をする前に解約する事によるデメリットについてもしっかりと知っておく必要があります。加えて新たに契約する自動車保険がある場合には、契約後に前の保険の方が、補償が良かったと後悔することが無いようにするため、補償内容を確認してください。

 また、自動車保険を解約する一番良いタイミングは満期で解約することです。他社の自動車保険に乗り換えたいといった理由で契約期間中に解約することもできますが、デメリットが大きいのでオススメはできません。

 満期前に自動車保険を解約すると、解約月に応じて「解約返戻金」が受け取れます。返金額の計算式は保険会社によって異なりますが、保険が適用されていた月間分の金額は返却されません。いくぶん損をすることを念頭に置いておきましょう。

 将来的にはまた自動車保険に再加入するかもしれない場合には、解約ではなく中断するという手もあります。これは保険会社から中断証明書を発行してもらい、保険の適用を中断するというものです。中断証明書を利用して中断した場合は、等級を維持することができます。

 解約に伴い保険代理店や保険会社の担当者が不当な圧力や脅しをかけてきた場合には、速やかに損害保険会社に連絡を入れて、対処を願い出ることが大切です。また国民生活センターなどの公的機関に相談する事もできます。

保険スクエアbang

保険期間中に自動車保険会社から契約を解除される場合

保険契約の解除とは保険契約者による解約とは違い、損害保険会社が保険契約者との自動車保険契約をやめることを指します。損害保険会社により保険契約が解除されると、自動車保険は無効になり、補償を受けることができなくなってしまいます。

解除事由の種類

 損害保険会社が保険契約を解除する理由は大きく分けて4種類あります。それは、保険料未納、告知義務違反、通知事項義務違反、重大事由です。保険契約者側が4種類のうちのどれか1つに抵触すると、解除措置が取られる事があります。

具体的な解除事由

保険料未納

 保険料未納とは、保険料を収めないことを指します。保険契約は保険料を収めることで開始されますが、保険料を収めないと保険契約が成立せず、自動的に解除となります。口座の残高不足により保険料が支払えなかった場合は、速やかに収めるか翌月に2回分の保険料を収めることで解除が免れますが、それ以上になると解除されます。

告知義務違反

 告知義務違反とは、約款上定められた事項に対して虚偽の告知を行なうことを指します。たとえば年齢を詐称したり、契約条項を故意に偽ったりする場合にも対象になります。告知義務違反に該当すると、保険会社は保険契約を強制的に解除することができ、補償がすべて消滅することになります。

通知事項義務違反

 通知事項義務違反とは住所変更や名義変更、車の代替などの通知を保険会社にしない場合を指します。通知義務違反が認められると、自動車保険の解除対象となり、契約者にとって不利になります。これまでのノンフリート等級などもすべて失うことになりますから、契約条項に変更が生じた場合には速やかに通知するようにしてください。

重大事由

 重大事由とは虚偽や詐欺により、保険金をだまし取るなどの行為を指します。保険金目当てに交通事故を装ったことが明らかになった場合には、保険金の支給は停止され、支払われた保険金について返還請求が行なわれます。同時に解除対象となり、保険契約が消滅するばかりか、今後保険契約を結べなくなる可能性があります。

車検証、保険証券の再発行手続き

 誤って車検証や保険証券を紛失したり、破棄してしまったりした場合には、速やかに再発行の手続きを取る必要があります。車検証は車を運転する際、常時備え付けておくことが法律で求められていますから、万一紛失した場合には、運輸支局で再発行の手続きを取ることになります。

車検証の再発行手続き

 車検証の再発行を依頼する場合には、次の書類は必要になります。再発行の申請書、理由書、印鑑、運転免許証、手数料納付書です。申請書は運輸支局に備え付けられていますので、必要事項を記入し、再発行を受ける理由も記載します。理由書は車検証を紛失した場合に必要になります。汚してしまったなどの理由で原本を持参できる場合には不要です。

 車検証の再発行を受ける際に、所有者の住所が変更されている場合などは住民票の添付が必要になります。印鑑は三文判で構いません。軽自動車の場合は軽自動車検査協会で手続きを取りますが、普通乗用車の場合に比べて手続きが簡便です。軽自動車検査協会に備え付けの再交付申請書と、印鑑が必要になります。

 車検証の再発行は即日で完了します。再発行を受けた場合には無くさないように注意を払ってください。ダッシュボードなどに保管しておけば紛失を防げますし、車検証の不携帯も防げます。自動車保険の保険証券を紛失した場合は、保険代理店、もしくは損害保険会社に直接連絡をすることで再発行依頼ができます。

自動車保険の保険証券再発行手続き

 自動車保険の保険証券の再発行を依頼する場合、再発行請求書、印鑑証明書、本人確認書類が必要になります。印鑑証明書と同じ実印を押印し、再発行請求書を完成させます。わからない場合には保険代理店や損害保険会社がアドバイスをしてくれるので、遠慮なく問合せをするようにしましょう。

 また再発行を依頼する場合には証券番号が必要になります。保険代理店を通じて契約している場合には、証券番号を照会することができますので、忘れたとしても問題なく手続きができますが、損害保険会社に直接依頼する場合には少しの手間がかかることを覚えておきましょう。

車を乗り換えたら「車両入替」の手続きを行う

自動車保険の車両入替とは

 自動車保険の契約期間中に車を乗り換える場合、保険の変更手続きが必要になります。自動車保険は保険証券に記載された車両に対してのみ補償が適用されるため、車の代替の際には速やかに変更手続きを取り、新たな自動車に適用できるようにします。

 車両入替の手続きを怠ってしまうと、万が一に自動車事故を起こしてしまった場合に保険金が支払われないケースもあるので必ず手続きを行うようにしてください。なお、車を買い換える場合には自動車ディーラーや中古車販売店から車両入替についてのアドバイスを受けることができます。

車両入替の際の等級の引き継ぎ

 自動車保険の車両入替を行う場合、今までの契約条件が基本的に引き継がれます。引き継がれる内容は、ノンフリート等級および事故有係数適用期間です。車両入替手続きが遅れてしまうと、これまでの等級が引き継がれなくなってしまう場合もありますから、注意が必要です。うっかり忘れてしまうことがないように、入れ替えが決まったら、早めに手続を取るようにしてください。

車両入替の手続きについて

 車両入替の手続きは新しい車両が納車されるまでに完了させておくことが原則です。車両入替の手続きが完了していない車両で事故を起こしてしまうと、その車両は保険の対象外となるため最悪、保険金が支払われないという事態に陥ります。

車両入替の手順

 車両入替は新車であっても中古車であっても必要になります。入れ替えの際には新しい車両の納車日を決定した上で、担当の保険会社に連絡を入れます。電話で条件等を確認し、郵送で申込書が送られ、必要事項を記入することで手続きを行います。代理店によっては電話で手続きが完了する場合もあります。ダイレクト型自動車保険の場合はページの申請フォームから申し込みます。

 その後、車両変更による保険料の差額の精算を行い、納車日に新しい車両が納車されることで車両入れ替えは完了となります。車両入替の手順をまとめると以下のようになります。

  1. 新しい車両の車検証を用意する
  2. 納車日を決定する
  3. 保険会社に連絡、または保険会社のページで車両入替の手続きをする
  4. 車両変更による保険料の差額の精算を行う
  5. 納車日に新しい車両が納車されれば車両入替が完了する

保険代理店やリース会社を利用している場合

 保険代理店を利用している場合は、自宅で車両入替手続きができるので自分で行なう場合に比べて手間がかからず、すぐに手続きが完了するといったメリットが有ります。自動車をリース契約で使用している場合にも同様の手続きが必要になります。たとえば今まで乗っていた車のリース期間が終了し、新たな車のリースを受ける場合には、自動車保険の車両入れ替えて続きを新たな車のリース開始にあわせて行なう必要があります。

 リース会社が自動車保険の手続きを代行してくれる場合は手間がかかりません。自動車保険をリース会社ではなく他で契約している場合には、その旨を保険代理店に連絡し、所定の手続きを取る必要があります。この場合も手続きは簡単で、車検証と今までの保険証券があれば手続きはスムーズに進みます。

「中断証明書」を利用して等級を維持したまま自動車保険に再加入する

 自動車保険に加入し車を保有していた人がなんらかの理由で車を手放すことになる場合、保険契約も解約してしまうとこれまでの等級も解消してしまう事になります。長年無事故無違反で保険等級が高い基準に達しており、割引率も高くなっていたとしても、解約してしまうことでこれまでの実績が無効になってしまうのは大変惜しいことです。

解約時の等級を維持できる「中断証明書」

 こうした事態に対応できるのが自動車保険の中断証明書の発行です。自動車保険は一旦中断と呼ばれる手続きを踏むことで、維持してきた等級をそのまま保つことができます。

 たとえば海外への赴任が決まり、しばらく自家用車を手放さなければならない場合、数年後に日本に帰国した時点で車を再度購入するならばあらためて自動車保険にも加入し直さなければならなくなります。

 この場合、中断措置をとり中断証明書を発行してもらうことで元の等級を維持し、再度加入することが可能になります。気になるのは有効期間ですが、中断後10年間は解約時の等級が維持されることになっていますから、10年以内に再度契約する見込があるなら、中断証明書を発行してもらうことが良い選択と言えます。

 中断証明書を発行してもらわない場合、新規での加入になるため等級は6等級からのスタートになってしまいます。しかし7等級以上の等級であれば新規で加入するよりも割安に加入できますからメリットは大きくなることがわかります。

中断証明書の発行手続き

 中断証明を取得したい場合は、まず以下の発行条件をクリアしているかを確認しましょう。車検の残っている車は中断証明できないため注意が必要です。また保険を解約したとしても13ヶ月間はこれまでの保険の等級が維持されることになっていますから、保険料が割増になってしまった場合は中断証明書を発行しなくても1年以内の再契約については割増が引き継がれることになることを覚えておきましょう。

    【中断証明書の発行条件】

  • 保険解約日、または満期日までに廃車、譲渡・リース業者への返還手続きを完了している
  • 車検証の有効期限がすでに切れており、継続して車検を受けていない
  • 解約日までに登録抹消していること
  • 中断前の等級が7等級以上であること

 中断証明書の発行手順を満たしている場合には、保険会社に連絡して中断証明の取得申請を行います。取得申請は無料で行うことができますが中断証明書発行のためには次の書類が必要です。

    【中断証明書発行のための必要書類】

  • 保険会社発行の中断証明依頼書
  • 保険証券の写し
  • 自動車保険に契約していた車両を廃車、譲渡、返還したことを証明する書類

中断証明書を利用して保険に再加入する手続き

 保険中断後に新規に車を購入した場合、中断証明書を利用すれば以前加入していた保険の等級を引き継ぐことが出来ます。中断証明書を利用できるかどうかは次の条件をご確認ください。

    【保険に再加入するための条件】

  • 中断日から10年以内であること
  • 新車を購入してから1年以内であること
  • 海外渡航の場合、新契約の始期日が出国の翌日から起算して10年以内で、かつ帰国日の翌日から1年以内であること

 条件を満たしているようであれば、中断証明書を利用した保険の加入をすることが出来ます。インターネットや電話で保険会社に問い合わせて保険の加入の手続きを進めてください。なお、次の保険再加入時には書類が必要になります。

    【保険再加入時に必要な書類】

  • 中断時に発行した「中断証明書」
  • 車検証の写しなど、新規に車を購入したことを証明する書類

 中断証明を利用した場合は一括見積もりで見積もりを取ることができません。直接保険会社に問い合わせるようにしてください。