ダイレクト型自動車保険について徹底解説!なぜダイレクト型は安いのか?代理店との違いも

ダイレクト型自動車保険

最近よく耳にするダイレクト型自動車保険、代理店を通さずに自動車保険を販売していることからそう呼ばれています。最大の特徴・メリットは保険料の安さです。また、手続きが簡単・迅速なこと、商品内容の充実などがあります。逆にデメリットは、担当者が仲介していない分、分からないことがあっても自分で調べたり書類なども自分で作成しなければならないなどの手間があげられます。注意点は、保障の内容をよく理解して加入する必要があることです。入っているつもりでも、入れていなかったということが内容にしたいものです。さらに、会社の事故対応拠点数を知っておくことも重要です。
記事監修者紹介
ファイナンシャルプランナー髙橋洋子髙橋 陽子
日本生命保険相互会社にて3年半以上勤務し、年間100組以上のコンサルティングを行う。
その後、2019年4月より当メディアにて保険をはじめとする金融記事の監修を務める。

ダイレクト型自動車保険はなぜ安い?代理店型との違いは

ダイレクト型自動車保険が普及し始めたのは1998年の保険業法改正からですが、現在では、保険料が安いということもあって、非常に多くのユーザーの方が通販型の自動車保険を利用しています。通販型は、ユーザーと保険会社が直接やり取りするので、中間業者への仲介手数料の支払いが不要で、その分、保険料が割り引かれます。

ダイレクト型(通販)の自動車保険は何故安いか

ダイレクト型(通販)の自動車保険は、ユーザーが直接、保険会社とやり取りします。代理店型の自動車保険の場合、ユーザーと保険会社の間には、代理店が入ります。代理店は、保険会社から必ず仲介手数料を取ります。通販型の場合には、仲介手数料がかかりませんので、その分、保険料が安くなります。

通販型自動車保険は、代理型のそれと比較して、多少なサービスを展開しています。たとえば、ソニー損保のように、走行距離に応じて細かい区分を設けて、走行距離が短いほど、保険料が安くなる制度を設けていたり、大人の自動車保険のように、事故の少ない40代から50代のユーザーに割安の保険を提供している会社もあります。

通販型の自動車保険の方が、激しい競争にさらされていますので、各社がしのぎを削って新しいサービスを開発しており、そのサービスを上手に利用すれば、保険料を大幅に下げることも可能です。代理店型の自動車保険は選択できるメニューが少なく、保険内容をカスタマイズして、保険料を下げる機会はそれほど多くはありません。

通販型自動車保険の多くは、インターネットを活用して、契約申し込みや更新手続き、事故対応、保険会社からの各種の通知などを行いますので、人件費がかかりません。さらに、インターネットから申し込むだけで、インターネット申込み割引(10,000円~20,000円程度)が利用できるので、更に料金が安くなります。

通販型自動車保険にデメリットはないのか


代理店型と比較して、料金が安いことが特徴である通販型自動車保険には、次の2つの大きなデメリットがあります。

  • 補償内容を自分で決めなくてはならない
  • 事故対応などで対面で相談でいる担当者がいない

ダイレクト型の自動車保険を利用したいという場合には、料金のことだけでなく、この形式の保険のデメリットもよく考えなくてはなりません。そうしないと、交通事故の際に、大きなトラブルになって、保険料を安くした分の何十倍もの損失を被ることもあります。

通販型のデメリット①補償内容を自分で決めなくてはならない

代理店型の自動車保険であれば、代理店の担当者が保険の相談にのってくれますから、初めて自動車保険に加入するという方でも、安心です。通販型は、補償内容を自分で決めなくてはなりませんから、自動車保険に詳しい人であればよいのですが、初めて自動車保険に加入するという場合には、向かないかもしれません。

インタ―ネット上には、初心者向けに自動車保険の内容を分かりやすく解説したサイトがいくつかありますから、そういったサイトを利用すれば、初めて自動車保険に加入するという方でも、十分に、自動車保険に詳しくなれます。ただし、そういったことが面倒くさいという場合には、危険を避けるために、多少高くても、代理店型の自動車保険を利用した方がよいでしょう。

通販型のデメリット②事故の際、対面で相談できる者がいない

通販型の自動車保険に加入していて事故を起こした場合、事故対応は、原則として、ユーザーが、自分で、保険会社と被害者と交渉して、保険金等の請求や、その他の手続きを行わなくてはなりません。これも、自動車保険に詳しい人であればよいのですが、そうでない方にとっては、不安な側面もあります。

ただし、通販型の自動車保は、交通事故の際に大変手間がかかるといった話は聞こえてこないし、もし仮に、そういった事実があるとすれば、通販型の自動車保険がここまで普及することはなかったと思います。各種の、通販型の自動車保険の事故対応に関するアンケートでも、ユーザーの多くは、満足であった回答しています。

通販型保険会社の中には、この問題を解消するために、交通事故の場合に、担当者が現場に急行して、対応してくれるサービスを実施している会社もあります。どうしてもこの点が不安だというユーザーの方は、このサービスを提供している通販型の保険会社と契約するといいでしょう。

通販型でも、保険会社の担当者が現場に来て対応してくれるサービスを実施している会社は、以下のとおりです。

会社名 サービス内容
おとなの自動車保険 ALSOK隊員が事故現場に急行してくれる
アクサダイレクト 訪問相談サービス有り
ソニー損保 事故当日に状況を報告してくれるクイック 報告サービス有り

通販型自動車保険のメリット


通販型のメリットは、以下のとおりとなります。

  • 保険料が安い
  • 24時間365日対応している
  • ロードサービスが充実している

通販型のメリット①保険料が安い

通販型の自動車保険の最大のメリットは、保険料が安いという点です。インターネットから申し込むだけで、10,000円~20,000円の保険料割引を受けることができます。インターネットから申し込むことは誰でもできるので、誰もが、最低限、10,000円~20,000円の保険料の割引を受けることができます。一般的には、通販型は代理店型より、20,000円~30,000円程度保険料が安くなると言われています。

通販型は、さまざまな保険料の割引コースを用意していますので、自分のドライブスタイルに合わせて、適切な保険を選択することで、保険料をさらに安くできます。たとえば、年間走行距離が非常に短い方であれば、ソニー損保の走行距離が3,000㎞コースを選択すれば、保険料が安くなるし、40代~50代の方であれば、この年代の保険料を特に安く提供している大人の自動車保険がおススメです。

代理店型と比較して、通販型は、ユーザーと保険会社の間に代理店が介在しませんから、代理店に支払う仲介手数料が不要で、その分、全体として、保険料が割安になります。また、徹底してインターネットを活用することで、人件費の削減していますので、その分の保険料の値引きもあります。

補償内容にはそれほどこだわらないけれども、とにかく、保険料を安くしたいという場合には、通販型を利用するとよいでしょう。通販型自動車保険が登場した直後は、ロードサービスは大丈夫かとか、事故対応が不安だ、などといった声が多く聞かれましたが、通販型の登場から長い時間が経過した現在では、そういった声はほとんど聞かれなくなっているので、その点でも安心です。

通販型のメリット②24時間365日対応している

代理店型の場合、交通事故を起こしても、代理店の営業時間外は受付しないというのが原則です。普通の事故であれば、事故対応を事故の翌日から始めても、問題は少ないと思われますが、重大事故の場合、代理店の営業時間の関係で、事故対応が翌日から始まるというのでは、非常に不安です。

通販型の場合、事故対応受付は24時間365日が原則です。重大事故の場合でも、素早く保険会社に受付をしてもらえるので、非常に安心です。通販型の場合、事故の際に、相談できる相手がいないという問題がありますが、通販型の自動車保険会社の中には、事故の際に、担当者を現場に派遣してくれるサービスを実施しているところもあります。

具体的に、そのサービスを提供している会社名を上げると、おとなの自動車保険、アクサダイレクト、ソニー損保の3社になりますが、通販型では、事故を起こしたときに相談できる相手がいないから不安だという方は、上記の3社のいずれかの会社と契約することをおススメします。

通販型のメリット③ロードサービスが充実している

通販型の自動車保険会社は、各社が激しく競争しており、次ぎ次ぎに、新しいサービスを展開しています。ロードサービスも例外ではなく、通販型保険会社各社のロードサービスは非常に充実しています。ロードサービスが充実しているという点も、通販型の自動車保険のメリットになります。

インターネット上の口コミなどから判断すると、通販型保険会社のうち、チューリッヒ、大人の自動車保険、ソニー損保の3社が、ロードサービスが特に充実しているようです。ただし、どの通販型の自動車保険会社も、ロードサービスの一般的な水準はクリアしていますから、どの会社と契約しても、ロードサービスのサービスレベルに不満だという事態にはならないでしょう。

通販型の自動車保険に申し込む際の手続きについて


通販型の自動車保険に申し込むには、各自動車会社のホームページに契約申込みフォームがありますから、そのフォームに必要事項を入力し、送信することが必要です。普通は、いきなり申し込むのではなく、保険料の見積もりを行って保険料の確認を行います。その際、1社だけでなく、複数の保険会社の見積もりを取り、値段的にも内容的にも、もっとも自分に合った保険を選びます。

インターネットから通販型の自動車保険に申し込む流れは以下のとおりです。

  • 1. 会社の公式サイトで保険料の見積もりを行う
  • 2. 結果確認
  • 3. 入力フォームに必要事項を入力し、送信ボタンを押して申し込み
  • 4. 契約が成立し、補償開始

インターネットを使って、保険料の見積もりや契約を申し込みを行うにあたり、以下の書面を用意する必要があります。

  • 車検証
  • 走行距離を計算した書面
  • 現在契約している自動車保険があれば、その保険証
  • PCメールアドレス

インターネットから自動車保険に申し込む際の注意点


インターネットから通販型の自動車保険に申し込む際の注意点としては、複数の保険会社の見積もりを取り、それらをよく比較してから、最終的に契約する保険会社を決めるが考えられます。各社の公式ホームページには、保険料の見積もりが行えるフォームが用意されています。

これに、保険をかけようとする車両の基本的な事項と、希望の補償内容を入力すれば、保険料の見積額が出力されてきます。見積もりは非常に簡単で、時間もそれほどかかりませんので、大手の自動車保険会社の数社の保険料の見積もりを取り、それを比較することもそれほど難しくありません。また、保険料の一括見積もりサイトも複数ありますから、それを使う方法もあります。

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ダイレクト型自動車保険の事故対応力は大丈夫?

ダイレクト型自動車保険の事故対応に不安を感じる人は多い

ダイレクト型自動車保険は保険料が安いので、加入を検討しているけれども、果たして交通事故を起こした場合に、きちんとした事故対応を行ってくれるだろうかという不安を可あける人は多いと思います。

代理店型自動車保険の場合には、自動車保険契約の際に代理店の担当者が面談に来ます。よって、事故対応に不安を感じることはあまりありません。しかし、ダイレクト型自動車保険には、保険契約の際に担当者の面談はないし、せいぜい電話で担当者と話をした程度ですから、事故対応に不安を感じるのもムリからぬことです。

ダイレクト型自動車保険の事故対応が代理店型より劣るということはない

しかし、ダイレクト型自動車保険だからと言って事故対応が不十分だということはありません。ダイレクト型自動車保険が導入された直後はそういった声も確かに大きかったのは事実です。しかし、ダイレクト型自動車保険各社が実績を上げるに従い、そういった声は払拭されつつあります。

よって、契約した自動車保険会社の事故対応が十分かどうかは、ダイレクト型か代理店型かという観点から判断するのではなく、保険サービスを提供する会社が十分な事故対応体制を準備しているかどうかによって判断すべきといえます。

ダイレクト型自動車保険の事故対応力の調査方法

さて、加入しようとする自動車保険会社に十分な事故対応能力があるかどうかは、事故対応拠点数と事故対応の体制を調べることで確認できます。まず、最初は、事故対応拠点数です。自動車保険会社は、ロードサービスや事故車両の修理などのために各地の自動車工場と提携しています。(提携工場は事故対応拠点といいます。)

事故対応拠点数を調べる

加入しようとしている自動車保険会社が、どのくらいの事故対応拠点を有しているかを調べると、その会社の事故対応能力を判断できます。事故対応拠点数が多いほど、事故対応能力が高く、事故の際に迅速な対応が期待できます。

なお、地方在住の方であれば、加入しようとする自動車保険会社の事故対応拠点数だけでなく、その事故対応拠点が自宅のそばにあるかどうかも確認しておいた方よいでしょう。事故対応拠点が自宅のすぐそばにあれば、迅速な事故対応が期待できます。

事故対応体制を調べる

また、事故対応の体制としては、「1事故1担当制」や「1事故専任チーム制」があります。「1事故1担当制」の場合、事故担当者が途中で変わりませんので、じっくり話し合って事故対応に当ることができます。

「1事故専任チーム制」の場合には、チームで事故に対応しますので、複雑な事故に対しても対応できるという利点があります。この制度を採用している会社であれば、重大事故に巻き込まれても安心です。

さらに、「現場急行サービス」という制度を実施している会社もあります。このサービスは、契約者が交通事故を起こした場合、専門スタッフが事故現場に派遣され、警察への届出や本人の事故対応をサポートするサービスです。

加入しようとする保険会社の事故対応力を調べるには、その会社がどのような事故対応体制を用意しているかを見れば、おおよその目安がつきます。また、自分にあった事後対応サービスを実施している自動車保険会社を選択して契約すること可能となります。

ダイレクト型自動車保険の不安点

ダイレクト型自動車保険はなぜ安い?

ダイレクト自動車保険の保険料は代理店型自動車保険の保険料に比べて、かなり安く設定されています。しかし、料金が安いと、補償内容は大丈夫なのかという不安を感じる人は多いと思います。

しかし、ダイレクト型自動車保険の料金が代理店型のそれに比べて安いのは、代理店に支払うべき手数料や事務所経費を削減しているためであります。決して、補償内容を悪くして保険給付費を削減したり、ロードサービスの内容を悪くして保険料を引き下げているわけではありません。

よって、保険料が安くても、ダイレクト型自動車保険の補償は、代理店型自動車保険の補償に比べて、遜色のないものとなっています。かえって、補償内容の充実にお金を使えるようになって、補償内容が充実する場合もあります。

ダイレクト型自動車保険の事故対応は大丈夫か?

また、ダイレクト型自動車保険の事故対応は大丈夫か、という不安の声もよく聞かれます。しかし、この声は、ダイレクト型自動車保険サービスを提供する保険会社が実績を積み上げることで、解消しつつあります。

代理店型自動車保険の事故対応は、一次対応は代理店の担当者が行いますが、その後は保険会社の専門スタッフが行います。ダイレクト型自動車保険の場合は、一次対応はないかもしれませんが、その後は専門スタッフが責任をもって対応します。

結局、ダイレクト型でも代理店型でも事故の最終的な解決は専門スタッフが行います。代理店の担当者が一次対応をするかしないかは大した問題ではありません。したがって、事故対応について、ダイレクト型が代理店型に劣るということは考えられません。

インターネットでの契約は大丈夫か?

インターネットでダイレクト型自動車保険に加入する手続きを行う場合には、注意が必要です。というのは、インターネットによる加入申し込みは基本的にはすべての手続きを自分でしなくてはなりません。

補償内容についてよく理解しないで契約手続きを行うと、契約した保険に十分な補償が盛り込まれず、保険契約はしたけれども、事故の際に十分な補償を受けることができなかった、という事態も起こり得ます。

したがって、自動車保険に関する知識を十分に持っていらっしゃる方以外は、インターネットのみを利用して自動車保険の契約を行うことは避けた方が無難です。間違った契約をすると、後から思わぬ損失を被る場合があります。

なお、ダイレクト型自動車保険各社はコールセンターを設けていますから、自動車保険に関する知識のない方は、そちらの方で電話相談をしながら、保険の加入手続きを行うという方法がおススメです。

ダイレクト型自動車保険に加入する際の注意点

補償選びと手続きは慎重に

ダイレクト型自動車保険に加入する際の注意点としてまず考えられるのは、補償内容を自分で設計して保険契約を結ばなくてはならない点です。代理店型自動車保険の場合には、代理店の担当者に自分が受けたい保険サービスの概要を伝えれば、代理店の担当者がそれに見合った契約をしてくれます。

しかし、ダイレクト型自動車保険の場合には、補償内容を自分で決定しなくてはなりません。よって、補償内容に関する十分な知識をもっていないと、適切な補償項目を選んで保険契約をしなかったために、保険に入っているにもかかわらず、事故の際に補償を受けることができないという事態も起こり得ます。

事故対応力が不安か

次に、ダイレクト型自動車保険の場合、事故対応が不十分ではないかという不安は誰もが感じることだと思います。しかし、ダイレクト型自動車保険だからといって、事故対応が不十分であるかというと、そんなことはありません。

ダイレクト型自動車保険でも、事故の規模が大きいと判断された場合には、担当者がついて対応します。また、ダイレクト型保険の料金が安いのは、代理店経費を削減しているからであり、決して事故対応費を削減しているわけではありません。よって、ダイレクト型保険の事故対応が代理店型保険より劣るということはありません。

事故対応が十分か不十分かという違いは、ダイレクト型か代理店型かという違いにより生み出されるものではありません。それは、保険サービスを提供する保険会社の違いにより生み出されるものであるといった方が、より適切です。

事故対応力はどう見分ける?

ただし、ダイレクト型自動車保険に加入を検討する際には、その保険サービスを提供する保険会社の事故対応力を見極めておく必要はあります。その見極め方は、事故対応拠点数の多さや事故対応体制の整備状況です。

事故対応拠点数が多いほど、事故の際に迅速な対応が期待できます。特に、自宅の近くに加入しようとする自動車保険会社の提携自動車工場があるかどうかは、事故の際に迅速な対応を受けることができるかどうかの重要なポイントとなります。

また、事故対応体制の整備状況は、加入しようとする保険会社が、弁護士ネットワークなどと提携しているかどうか、また、提携しているとすれば、信頼できる弁護士ネットワークであるかどうかなどを確認することで、チェックできます。

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ダイレクト型自動車保険のメリット・デメリット

ダイレクト型自動車保険の概要や特徴については以下の記事でご説明したとおりですが、それでは具体的にどんなメリット・デメリットがあるかどうかを紹介しています。

ダイレクト型の自動車保険のメリット

ダイレクト型自動車保険のメリットとしては主に次の4点が挙げられます。

  • 保険料が安い
  • 手続きが簡単・迅速
  • 商品内容やロードサービスが充実している
  • コールセンターのレベルが高い

保険料が安い

ダイレクト型自動車保険の最大のメリットは、保険料が安いということであります。代理店型自動車保険では、代理店手数料や代理店の事務所経費などが保険料に含まれます。よって、まったく同じ補償内容でも、代理店型自動車保険の方がダイレクト型自動保険の方が保険料が高くなります。

手続が簡単・迅速

次に、ダイレクト型自動車保険は、手続が簡単・迅速です。代理店型自動車保険の手続きは、電話かインターネット、郵送などですべて完了します。その間、保険代理店の担当者が入らないため、担当者とのやり取りがない分だけ、煩わしくありません。

代理店の担当者が保険契約の仲介をすると、良い面もあるのですが、変に気を使ったりしてかえって煩わしくなる場合もあります。しかし、ダイレクト型の場合には、基本的には担当者を介さないで手続きを進めますから、その煩わしさがありません。

商品内容やロードサービスが充実している

ダイレクト型自動車保険は、補償内容やロードサービスが不十分ではないのかという不安をよく耳にします。しかし、ダイレクト型自動車保険の料金が安いのは、代理店経費や代理店手数料をカットしているからです。決して、補償内容やロードサービスの質を下げて料金を下げているわけではありません。

それどころか、代理店経費や代理店手数料をカットした分を、補償内容やロードサービスの充実に回すこともできます。ですから、ダイレクト型自動車保険の補償内容やロードサービスが、代理店型保険よりも劣るのではないかという推測は当たりません。

各種のアンケートでは、ダイレクト型自動車保険の商品内容やロードサービスが大変充実しているとの評価を受けているという結果が出ています。たいていの会社では24時間対応のロードサービスを提供しており、そのサービスが代理店型自動車保険より劣るという声はほとんど聞かれません。商品内容に関しても同様です。

コールセンターのレベルが高い

最後に、ダイレクト型自動車保険のメリットとしては、コールセンターのレベルが高いことが上げられます。ダイレクト型自動車保険では、電話でのやり取りが必要不可欠です。よって、ダイレクト型保険会社各社ではコールセンターの充実に力を入れており、その結果、コールセンターのレベルは大変高いものになっています。

ダイレクト型の自動車保険のデメリット


ダイレクト型自動車保険のデメリットは、保険会社の担当者が契約を仲介しないということに尽きます。代理店の場合は、契約の仲介を代理店の担当者が行いますから、不安な点があれば担当者に質問することができます。

しかし、ダイレクト型自動車保険の場合には、契約に関してわからないことがあっても、担当者との対面による相談ができず、すべて自分で解決しなくてはなりません。補償内容に関して分からことがあっても、自分で調べなくてはなりません。

特に、インターネットで手続きのすべてを行うような場合には、問題をすべて自分で解決しなくてはなりません。自動車保険に関して十分な知識がないと、保険契約の際に補償内容の選択を誤り、保険に加入していても事故の際に補償が受けられなかったという事態も起こり得ます。

また、代理店型自動車保険の場合は、面倒な契約書類作成の手続きも担当者が代行してくれます。しかし、ダイレクト型自動車保険の場合には、この手続きを契約者本人が行わなくてはなりません。この手続きが増えることもデメリットになります。

最後に、事故対応の際、電話で対応した担当者が事故現場に来てくれません。よって、現場に来た担当者に事故の内容を繰り返し説明しなくてはなりません。よって、煩わしさが増します。

ダイレクト型自動車保険の各保険各社の特色

ソニー損保

ダイレクト型自動車保険の業界でまず知っておかなければならないのはソニー損保です。ソニー損保の最大の特徴は、走行距離に応じて保険料が設定されているために、保険料に公平感があることです。

また、保険期間のはじめに申告した年間予想走行距離よりも、実際走行した距離が少ない場合、申告したけれども走らなかった距離を、翌年度の保険契約に繰越して保険料を割引くことができる「繰り越し割引」があります。

また、ソニー損保は世界のソニーグループの一員であるということと、ダイレクト保険業界でも評判が良いので、抜群の安心感があります。特に年間の自動車走行距離が短めの人にとってはおススメの自動車保険です。

アクサダイレクト

アクサダイレクトは、生命保険から損害保険まで世界的に展開しているフランスの金融グループ「アクサグループ」が日本で展開するダイレクト型自動車保険サービスのブランドです。

「アクサグループ」は自動車保険の分野では飛びぬけた実績をあげているというわけではありません。しかし、保険業界全体としては、「アクサグループ」は世界でトップレベルの知名度と実績を有しています。

世界的な「アクサ」のブランドを求める人ならば、この「アクサダイレクト」を選んでみるのもよいでしょう。ただし、自動車保険に関しては、他者に比べて補償内容が劣るというわけではないのですが、非常にオーソドックスな内容となっています。

イーデザイン損保

イーデザイン損保は、日本の代理店型自動車保険会社の大手「東京海上グループ」の運営するダイレクト型自動車保険サービスのブランドです。このサービスの特色は、なんといっても東京海上グループが運営するという安心感です。

ダイレクト型自動車保険の運営会社は、その母体が保険会社ではない会社や、保険会社ではあるけれども日本の保険会社ではない会社が、数多くあります。その点、イーデザイン損保は、母体が東京海上グループですから、安心できます。

また、東京日動海上の代理店型保険に加入している方も多いと思いますが、その方が、ダイレクト型自動車保険に乗り換えようとする場合、まず、同じグループのイーデザイン損保へ、と考えるのは自然の流れだと考えられます。

セゾン自動車火災

セゾン自動車火災でもダイレクト型自動車保険サービスを提供しています。この保険サービスの特色は、自分で補償内容を選べることです。対人・対物賠償以外の各補償を保険契約者が自分で選択して最終的に契約する自動車保険の内容を決定します。

各補償を選択する際には、その補償の必要性やその補償を付けた場合の保険料が設計画面に表示されます。よって、保険を申込む方は、各補償の要不要を個別に検討しながら保険内容を決定できるので、保険料の支払にも納得感があります。

また、セゾン自動車も母体は損保ジャパン日本興亜グループです。母体企業が保険会社大手でしかも日本企業であれば、それなりの安心感や信頼感が生まれます。この点も、セゾン自動車の提供するダイレクト型自動車保険の大きな強みになります。

ダイレクト型自動車保険の特徴

最大の特徴は保険料が安いこと

ダイレクト型自動車保険の特徴としては、まず安いことがあげられます。あるアンケート調査の結果によりますと、加入中の自動車保険料について安いと感じる人の割合は、ダイレクト型自動車保険の場合は28.4%、代理店型自動車保険の場合には4.5%です。

つまり、ダイレクト型自動車保険の場合には、4人に1人以上が保険サービスに比べて保険料が割安だと感じています。一方、代理店型自動車保険の場合には、そのように受けるサービスに比べて支払う保険料が割安だと感じる人は、100人中わずか5人程度になります。

反対に、現在加入している自動車保険料を高いと感じる人の割合はダイレクト型自動車保の場合には25.9%ですが、代理店型自動車保険の場合には51.0%です。代理店型自動車保険の加入者は半数以上が保険料が高いと感じている調査結果となりました。

また、同アンケートによると、ダイレクト型自動車保険加入者の平均保険料は約38,000円です。一方、代理店型自動車保険加入者の平均保険料は56,000円です。保険内容が異なりますから、簡単には比較できませんが、それでも両者の間には大きな金額の差が付いています。

手続きが煩わしくない・コールセンターの能力が高い

ダイレクト型自動車保険の特徴としては、煩わしくないこともあげられます。代理店型自動車保険の場合、新規契約や更新契約の際に代理店の担当者が間に入ります。それが、よいと思われる方もいらっしゃると思います。しかし、人によっては、それが煩わしいと思われる方もいらっしゃいます。

ダイレクト型自動車保の場合には、新規契約や更新手続きは、原則として郵送やインターネット、電話などの手続きで完了します。契約の仲介に人が入ると煩わしいと感じる人にとっては、手続が簡単・迅速で煩わしさを感じないので高い評価を得ているようです。

また、ダイレクト型自動車保険は、代理店が無い分、コールセンターなどの充実に力を入れています。高いコールセンターの相談対応能力も、ダイレクト型自動車保険の大きな特徴となります。

事故を起こした時の対応について

また、代理店型自動車保険の場合、事故の際に顔見知りの担当者が対応してくれるので安心できるというメリットがあります。しかし、ダイレクト型自動車保険の場合、事故担当者は顔見知りではありませんが、たいていの場合、公的資格を保有した者が担当しますから、その者が信頼できないということはありません。

したがって、事故対応にしても、代理店型自動車保険がダイレクト型自動車保険よりも優れているという点があるとしても、両方の保険の差は、ほとんどないといってもよいでしょう。

ダイレクト型自動車保険とは

 外資系損保会社やネット系損保では従来のように保険代理店を介さずに自動車保険を販売することから、ダイレクト系自動車保険とも言われています。ダイレクト系自動車保険ではインターネットですべての手続きができ、代理店を挟まないことからその分人件費が安く済み、保険料も他の損害保険会社に比べて割安であるという特徴があります。

 次の保険会社がダイレクト系自動車保険を取り扱っています。

国内系 外資系
ソニー損保
イーデザイン
三井ダイレクト
SBI損保
そんぽ24
セゾン自動車火災
セコム損保
チューリッヒ
アクサダイレクト

(2014/1/18現在)

ダイレクト系自動車保険と代理店型との比較

 ダイレクト系自動車保険と代理店型損害保険会社との違いを理解し、双方のメリット・デメリットを把握しておくと、自分にピッタリの保険を選ぶことができるようになります。

ダイレクト系自動車保険の特徴

 ダイレクト系自動車保険のメリットのひとつは、保険会社と契約者との間に代理店を挟まないため契約時の成功報酬を代理店に支払わずに済むことから保険料が割安であるということです。さらにインターネットや郵送での申し込みで済むため人を介することがなく、煩わしさが低減できるというメリットもあります。

 デメリットは保険の申し込みは基本的に自己判断になるため、保険の補償内容や必要補償額などはすべて自分で調べて契約しなければならないということがあります。保険にある程度詳しい人であれば向いていますが、そうでない場合はわけがわからなくなってしまう場合もあります。

代理店型自動車保険の特徴

 次は代理店型の自動車保険ですがメリットはわからないことを担当者に相談できることです。対面での募集になるため、必要な情報を尋ねることができ納得した上で申し込みができます。さらに他の保険商品についての相談なども行えるため、保険にあまり詳しくない人にとってはメリットとなります。

 また事故にあった時に代理店の担当者が手続きをサポートしてくれることもあり、何かと便利に感じることも多くあります。デメリットは保険料が高いことです。ダイレクト系自動車保険に比べて割引サービスが少なく、保険料が高く感じることがあります。

 さらに保険代理店の募集人も自分の成績が関係してくるため、高めの保険を薦めてくる場合も多くあります。それぞれのメリット・デメリットを把握しておくなら、自分に合った保険選びができます。